今回はモンステラの茎伏せで肥料はいつから与えるのがいいのかという話題の解説です。
2枚目の葉っぱが出るまでは液肥は不要
まず茎伏せを開始して茎を水苔の上に伏せる段階では空間湿度の維持と気根への水分吸収さえできていれば茎の中に蓄えた栄養で成長するので液肥は不要です。
ではいつまで茎だけの栄養で成長するかというと葉っぱ2枚目が出るくらいまでです。
これ以降は徐々に液肥を混ぜていくことになります。
以下で葉っぱの枚数ごとの茎伏せのやり方を解説していくので、その過程で葉っぱ2枚の段階以降を読んでいただければいつどうやって肥料を与えればいいのかわかると思います。
茎だけ〜芽が出るまで
モンステラの茎伏せの全手順は以下の記事でも解説しているのでそちらもご覧ください。

光と水やりの管理も書いているのでそちらも参考にしてみてください。


まず用意するのは「タッパー」「水苔」「霧吹き」できれば「湿度計」です。
メネデール(発芽促進)とトップジンMペースト(切り口の殺菌保護)を使うとなお良いです。詳細は以下の記事をご覧ください。

- 水苔を水に浸してしっかり戻す(メネデールを使うとより良い)
- 手でギュッと限界まで固く絞り、余分な水を完全に切る。(水がしたたる状態はNG)
- タッパーの底に、水苔をふんわりとほぐしながら 2〜3cm ほどの厚みで敷き詰める(押し固めない)
- その上にモンステラの茎をコロンと乗せる
水苔の上に茎を乗せるときは向きに注意します。
気根を水苔に埋めて、成長点は上に向けます。
この辺りの理屈は以下の記事で扱っています。

簡単に言うと、気根は湿った土に触れてそれを検知すると地中根に変化して水分を吸い始めます。
なので早期に自立してほしいので気根を埋めます。
成長点が土に埋まっているといつまでも芽が出ません。
芽は光に向かって伸びるので光の方を向けておく必要があります。
最低でも成長点が水苔に埋まっていないで光が届く、気根は埋めるを守りましょう。
ここで肥料(液肥)を使うのかどうかですが、この芽が出る段階では一切不要です。
この時期は茎の栄養だけで芽を出しますし、下手に液肥で肥料分を茎の切り口に触れさせるとそこから雑菌が繁殖しやすくなり、一気に黒く腐ります。
黒く腐るこの現象について書いた以下の記事も参考にしてみてください。

芽が出てから〜葉っぱ2枚まで
芽が出て水苔に根が張ってきた状態なら鉢上げです。
💡 もし根がまだ短い場合: 葉の成長スピードに根が追いついていない状態です。このまま土に植えると水を吸えずに萎れてしまうため、タッパーのフタを外す(または大きく隙間を開ける)だけにして、根が数センチ伸びるまでもう1〜2週間待つのが安全です。
用意するのは「3号鉢」「ベラボン」です。
ベラボンは最初に水で30分給水させてから絞ってください。
- 元の資材の処理→ 水苔: 根に絡みついている水苔は絶対に無理に剥がさないでください。周りの余分な部分を優しく落とすだけでOK。水苔がついたまま土に植えます。→ベラボン・挿し木土: ポロポロと自然に落ちる分だけ落とせば大丈夫です。
- 植え付け: 鉢の底に少しベラボンを入れ、株を配置します。周りに優しくベラボンを足していきます。
「元の古い茎(親の茎)」が完全に土に埋まらないように注意してください。古い茎が土に深く埋まると、そこから腐ることがあります。新しく出た根が土に埋まっていれば十分です。
急激な乾燥に耐えられないため、最初の1〜2週間は、レースのカーテン越しの柔らかい光が当たる、風通しの良い「室内」でじっくり環境に慣れさせてください。エアコンの風が直接当たる場所は厳禁です。
この時期の湿度目安は以下となります。
- 斑なし:60% 〜 70%
- 斑入り:65% 〜 75%
夏のエアコンの風を当てると乾燥しすぎて枯れます。
冬も室内が乾燥するなら加湿器か簡易温室(中に絞ったタオルを入れる)で湿度を維持すると良いでしょう。
ただ最低気温15度以上を保てるようにしたほうが成功率が上がります。それ以下だと休眠に入ってしまって、葉っぱ2枚くらいの状況では株に体力が無いので冬を越せずに失敗しやすくなります。
20℃〜30℃前後を保てる管理が必要です。
水やりと液肥に関しては以下となります。
- 最初の1ヶ月は「肥料なし」で100%大丈夫。水だけ与えます。
- 鉢上げから約1ヶ月後〜では薄めの「液体肥料」を開始します。通常よりもさらに薄い1000倍〜2000倍程度の液肥を二週間に一回与えます。それ以外の水やりはただの水でOKです。
1枚目の葉がしっかり固まり、よく見ると次の「2枚目の新芽」がふっくらと準備を始めたら液肥を徐々に開始します。
ハイポネックス原液で十分です。
活力剤も液肥を与えるタイミングで与えるとより健康に育ちやすくなります。おすすめはリキダス(1,000倍に薄める)です。
ベラボンは乾くと「カサカサ」と軽くなり、触ると硬くなります。
タッパーの中とは違って、部屋の空気の中では意外と早く乾くので、「表面がカサカサに乾いて、鉢が軽くなったら、底から流れるまでたっぷりあげる」というメリハリを意識してください。
ベラボンなら、多少水の回数が多くなっても根腐れしないので安心です。
葉っぱ3枚〜4枚
新しい鉢(4号〜5号サイズ / 直径12〜15cm程度)を用意します。
市販の「観葉植物用の土」を用意します。
観葉植物用の土を色々分析した記事も書いているのでよろしければご覧ください。

鉢底ネット・鉢底石(鉢の穴が大きい場合)を用意します。
植え替えの数日前から水やりを控え、ベラボンを少し乾燥気味にしておくと、鉢からスポッと抜きやすくなります。
3号鉢の側面を優しくモミモミと揉みほぐし、モンステラの株元を優しく持って引き抜きます。
根がびっしり回っていれば、ベラボンを抱え込んだまま、きれいな「鉢の形」のまま抜けるはずです。
根の周りにガッチリ固まっているベラボンは、絶対に無理にほぐしたり、むしり取ったりしないでください。
ポロポロと自然に落ちる外側のベラボンだけ軽く落とせば十分です。
ベラボンは土に混ざっても最高の通気性改善材になりますので、「ベラボンの塊ごと」新しい土へ植え込みます。
- 新しい鉢の底に、鉢底石を薄く敷き、ブレンドした培養土を鉢の1/3〜1/2ほど入れます。
- モンステラの株(ベラボンがついた状態)を真ん中に置きます。
- 高さの調整: 親の古い茎(最初のカット茎)が土に深く埋まらないよう、土の表面の高さ(ウォータースペースを2cmほど残す)を意識しながら、周りに隙間なく新しい培養土を注ぎ入れていきます。
- 鉢の周りを軽く叩いたり、割り箸などで土の表面を優しくつついて、根と新しい土の隙間を埋めます(ギューギュー押し固めないこと)。
湿度は以下のように管理しましょう。
- 斑なし:50% 〜 60%(一般的な室内の湿度で十分)
- 斑入り:55% 〜 65%(乾燥による斑の痛みを防ぐライン)
詳しくは以下の記事をご覧ください。

植え替え後の注意点は以下となります。
- 植え替え直後は鉢底から真っ黒な泥水(土の微塵)が出なくなるまで、透明な水がサラサラ流れるくらいたっぷりと水やりをします。
- 最初の1週間は、直射日光を避けた「室内の明るい日陰」で、風通しよく管理します。
- 肥料(液肥含む)は、植え替え後2〜3週間は一切与えないでください。新しい土(培養土)にはあらかじめ元肥(栄養)が入っていることが多いですし、まずは根が新しい土にしっかり伸びるのを待ちます。
基本的に最初の一週間はとくに水やりしなくていいです。
半日陰に置くので水分の蒸散もほとんどないですし、最初にたっぷり水を与えているのであればその水分だけで一週間もちます。
ただもし1週間経つ前に、土の表面がしっかり乾いて白っぽくなったり、指を第一関節まで入れてみて中までカラカラに乾いているようであれば、その時は水やりします。
毎日1〜2回の「葉水(霧吹き)」をしてあげると、株の負担が減って喜びます。
一週間経って日向に移した場合は「土の表面が乾いてから、さらに1〜2日待ってから」たっぷりと与えます。あんまり高頻度で水やりしすぎると根腐れして終わります。鉢が大きくなっているので土の奥まで乾くのに時間がかかるので1日2日待ってから与えます。
あげる時は、鉢底から水がチョロチョロと流れ出てくるまでたっぷりと。
受け皿に溜まった水は、根腐れの原因になるので必ずその都度捨ててください。
肝心の液肥のタイミング等ですが以下となります。
- 与える間隔: 2週間に1回(14日に1回ペース):必ず「土が乾いてから、水やり代わりに与える」のが鉄則です。
- 液肥の倍率: 初回〜2回目: 2,000倍(通常の倍の薄さ)、3回目以降(順調なら): 1,000倍(一般的な標準倍率)
- 与える量: 鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと
鉢の中の土の乾燥具合を確認してから液肥を与えてください。ある程度乾燥していないと根腐れします。
10月くらいになって「最高気温が20℃を下回り始めたら」、あるいは「最低気温が15℃を下回り始めたら」液肥をストップさせて冬の管理をします。寒いと肥料の吸いが悪くなり、残留した肥料分が根を痛めてしまいます。
モンステラの冬越しに関して夜の冷えにどう対処するかというテーマで書いた以下の記事もご覧ください。


まとめ
今回はモンステラの茎伏せで肥料はいつから与えるのがいいのかという話題の解説でした。
2枚目の葉っぱが出始めたくらいが液肥開始のサインです。

