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モンステラの茎伏せに使う土:水苔・ベラボン・培養土

今回はモンステラの茎伏せに使う土について、水苔、ベラボン、培養土の三種類で茎伏せするやり方やメリット・デメリットなどを解説します。

茎伏せから鉢上げまでの手順も解説していきます。

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目次

水苔・ベラボン・培養土それぞれのメリット・デメリット

水苔

  • 水分供給と酸素供給が同時にできる
  • 抗菌作用で腐りにくい

水苔は適度の水分を含みつつ空気層が多いので、茎に水分と酸素を同時に供給できる一番オススメの茎伏せ向けの用土となります。

また水苔には軽度の抗菌・殺菌作用(pHがやや酸性に傾くため)があります。

土に埋めるよりも、カットしたばかりのデリケートな茎がカビたり、腐敗(軟腐病など)したりするリスクを低く抑えられます。

茎伏せ時の腐敗については以下の記事もご覧ください。

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デメリットとしては、植え替え(土への移行)時に根を傷つけやすいというのがあります。

  • 植え替え時に根から水苔を剥がす作業が必要でそのときに根を傷めやすい
  • 水やりのタイミングがやや難しい
  • ちょっとお高い

水苔で立派な根が育った後、土(観葉植物の土など)に植え替える際、水苔の繊維が根にがっちり絡みつきます。

これを無理に剥がそうとすると、せっかく生えた大切な根(特に細かい側根)をちぎってしまうことがあります。

ただし植え替える際は、無理にすべての水苔を外す必要はありません。根の周りに残った水苔はそのまま一緒に土へ植えてしまって大丈夫です。

水やりのタイミング(乾燥具合)が分かりにくいというのもあります。

見た目乾いていても中心部はビシャビシャという場面もあり、触ってみて「カラカラの一歩手前」くらいになったら霧吹きや水やりをする、あるいは容器を持ち上げて「軽さ」で判断するのがコツです。

また一般的な土に比べると、質の良い水苔(ニュージーランド産など)は少し割高です。また、使う前に水でしっかり戻し、余分な水分をギュッと絞るという一手間がかかります。

とはいえ茎伏せするなら最もおすすめの用土であるのは変わりません。

ベラボン

  • 水分供給と酸素供給が同時にできる
  • 水苔ほど植え替え時に根を傷めにくい
  • 臭いやコバエが発生しにくい
  • 長寿命

ベラボンはヤシの実のスポンジ状の繊維でできているため、水を吸うと膨張し、乾くと収縮します。

この動きによってチップの間に常に新鮮な空気(酸素)が送り込まれるため、水苔以上に「過湿による茎の腐敗(根腐れ)」が起きにくいのが最大の強みです。

水苔は根にガッチリ絡みついて離れませんが、ベラボンはチップが粗いため、根に優しく寄り添う程度に収まります。

鉢上げ(土への植え替え)の際、根を傷つけずにポロポロと簡単に落とせますし、なんなら「ベラボンがついたまま」土に混ぜて植えても、土壌改良材(通気性アップ)としてそのまま機能するため一切問題ありません。

天然素材ですが、完全に乾燥したチップなので手が汚れず、独特の嫌な臭いもありません。室内での茎伏せでもコバエなどの虫が湧きにくいため、リビングなどでも衛生的に管理できます。

水苔は1年も経つと腐食してドロドロになってきますが、ベラボンは非常に分解されにくく、3〜5年ほど形を保ちます。長寿命なのもいいですね。

デメリットとしては水分を蓄える能力は高いですが、繊維の隙間が大きいため、密閉(高湿度キープ)していない環境だと水苔よりも早く乾きます。

  • 水苔よりやや乾燥スピードが速い
  • 濡れているかどうか判別しにくい
  • Lサイズの粒を選ぶと失敗しやすい

密閉空間を維持しないと水分不足で茎がすぐシワシワに…という危険がないではありません。茎がシワシワになるという問題について書いた以下の記事もご覧ください。

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またベラボンは、乾いている状態と濡れている状態での「見た目の変化(色味など)」が水苔や土ほど大きくありません。

容器を透明にして中身の結露具合を見るか、実際に触ってみて、チップがカサカサと硬くなってきたら水やりをする、という感覚を掴む必要があります。

またベラボンには「S・M・L」などのサイズ(粒の大きさ)があります。

Lサイズだと粒が大きすぎて隙間が大きすぎて乾燥が異常に早くなるので、SかMサイズを選びましょう。

種まき・さし木の培養土

これらは肥料分が入っておらず、粒子が細かく清潔に作られた土です。

  • 根が伸びてからの植え替えが超かんたん
  • 保水性と密着性(根への水分供給能力)が高い

要するに土なので、そのまま大きい植木鉢に植えられます。

保水性も高いので水分供給能力もよく、粒が細かいので切り口によく密着して水分を効率的に供給できます。

デメリットは以下です。

  • 乾燥するとカチカチになり、水やりが難しい
  • 栄養がないので、ずっとそのままでは育てられない

ピートモスなどが主成分の場合、一度完全に乾ききってしまうと、今度は水を弾いてしまって中まで水が染み込みにくくなります。

また栄養が無い土なので、腐敗するリスクは少なくなるのですが、茎から根が出て成長する段階になると栄養が必要なので観葉植物用の培養土に植え替えて肥料を与える必要があります。

おまけ:観葉植物用の培養土

残念ながらこれらには肥料分が結構入っているので、その栄養ゆえに圧倒的に茎が腐ります。

できないことはないでしょうけど、成功率を高めたいなら種まき挿し木用培養土や水苔、ベラボンをおすすめします。

水苔・ベラボン・培養土での茎伏せの手順

まず基本的に大きめのタッパーと霧吹き、湿度計は共通して準備しましょう。

湿度80%程度を維持する感じで管理します。温度は20℃〜30℃前後の場所、光は1000Lux程度(部屋の明るい日陰、または直射日光の全く当たらないレースのカーテン越し)で管理します。

水苔での茎伏せ

水苔での茎伏せの詳細は以下の記事で解説しています。湿度や照度、温度の条件も載せているので参考にしてみてください。

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メネデールを使うとさらに成功率が上がるのでそちらもご覧ください。

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  1. 水苔を水に浸してしっかり戻す(メネデールを使うとより良い)
  2. 手でギュッと限界まで固く絞り、余分な水を完全に切る。(水がしたたる状態はNG)
  3. タッパーの底に、水苔をふんわりとほぐしながら 2〜3cm ほどの厚みで敷き詰める(押し固めない)
  4. その上にモンステラの茎をコロンと乗せる

水苔自体の保水力が高い+タッパー内が結露するため、フタをしていれば基本的に追加の水やりはほぼ不要です。水苔の表面がカサカサしてきたら、霧吹きで軽く湿らせる程度で十分です。

完全密閉で長期間放置するとカビの素なので一日に一回蓋を開けて空気の入れ替えをしてください。

また茎を水苔に置く際は気根が伸びている場合気根を下、成長点を上にして置いてください。

ベラボンでの茎伏せ

  1. ベラボン(できればSまたはMサイズ)をバケツなどに入れ、水を吸わせる(10〜15分ほど浸す)
  2. ザルなどに上げて、余分な水がしっかり切れるまで待つ(固く絞ってもいい)
  3. タッパーの底に 2〜3cm ほど敷き詰める
  4. 茎をベラボンの上に乗せる。ベラボンの場合は、気根の周りだけ少しベラボンを寄せて、軽く触れ合わせるようにすると発根がスムーズ

ベラボンは水苔より乾きやすいため、タッパーの壁面の結露が消え、ベラボンの粒がカサカサと硬くなってきたら、霧吹きなどで全体を湿らせてください。

種まき・さし木の培養土での茎伏せ

土は水分を多く含みやすく、有機物もゼロではないため、タッパー内で最もカビや腐敗が起きやすいので注意が必要です。

  1. タッパーの底に土を 2〜3cm 敷く
  2. 霧吹きやジョウロで土を湿らせますが、「泥水」のようにならないよう、湿り気を帯びる程度にとどめる
  3. 茎を土の上にポンと乗せる。絶対に土に埋め込まない。 節が少し土に触れているくらいで十分

土でやる場合は、他の2つよりもさらに「フタの隙間」を広く開けて、通気性を確保してください。

土が常にベタベタに濡れている状態が続くと、数日で茎が黒く腐ってしまうことがあります。なので茎を土に埋めないでください。

表面の土が白っぽく乾いてきたら、その部分にだけ霧吹きをします。

この培養土の場合、タッパーは密閉せずに少し隙間を開けて管理したほうがいいです。あとは一日に一回蓋を開けて換気してください。

どのタイミングで鉢上げするか

以下の2段階で解説します。

  • 芽が出てから葉っぱが一枚出てきたくらい
  • 葉っぱ3枚〜4枚くらい

芽が出て葉っぱが一枚出てきたくらい

作業を始める前に、必ず根(気根から伸びた新しい根)の状態を確認してください。

  • 理想的な状態: 白くて太い根が3〜5cm以上伸びている。
  • 要注意な状態: 葉は出ているけれど、根が1cm未満、あるいはほとんど伸びていない。

💡 もし根がまだ短い場合: 葉の成長スピードに根が追いついていない状態です。このまま土に植えると水を吸えずに萎れてしまうため、タッパーのフタを外す(または大きく隙間を開ける)だけにして、根が数センチ伸びるまでもう1〜2週間待つのが安全です。

準備するのは3号鉢とベラボンです。種まき培養土でもいけますが、ベラボンのほうが簡単です。ベラボンは最初に水で給水させて絞ってください。

通気性が極限まで高いベラボンの中では、モンステラの根が「呼吸」をスムーズにできるため、白くて太い元気な根がハイスピードで分岐しながら育ちます。

ベラボンオンリーで数ヶ月育てて、いよいよ本格的な観葉植物の土に植え替えるとなったとき、鉢から抜くだけで作業が終わります。

根に絡みついたベラボンは、無理に落とさずそのまま観葉植物の土に混ぜて植え込んでしまえるので、モンステラにダメージ(植え替えショック)を与えずにステップアップできます。

最初から大きな鉢に植えると土が乾かず腐ります。根の塊より一回り大きい程度の小さめの鉢を選んでください。通気性の良いスリット鉢がベストです。

透明鉢だと中の湿り具合や根の状態が観察できて便利です。

  1. 元の資材の処理水苔: 根に絡みついている水苔は絶対に無理に剥がさないでください。周りの余分な部分を優しく落とすだけでOK。水苔がついたまま土に植えます。→ベラボン・挿し木土: ポロポロと自然に落ちる分だけ落とせば大丈夫です。
  2. 植え付け: 鉢の底に少しベラボンを入れ、株を配置します。周りに優しくベラボンを足していきます。

「元の古い茎(親の茎)」が完全に土に埋まらないように注意してください。古い茎が土に深く埋まると、そこから腐ることがあります。新しく出た根が土に埋まっていれば十分です。

タッパーという「湿度100%の天国」から部屋に出てきたばかりです。

急激な乾燥に耐えられないため、最初の1〜2週間は、レースのカーテン越しの柔らかい光が当たる、風通しの良い「室内」でじっくり環境に慣れさせてください。エアコンの風が直接当たる場所は厳禁です。

日々のお手入れは以下となります。

  • 最初の1ヶ月は「肥料なし」で100%大丈夫。水だけ与えます。
  • 鉢上げから約1ヶ月後〜では薄めの「液体肥料」を開始します。通常よりもさらに薄い1000倍〜2000倍程度の液肥を二週間に一回与えます。それ以外の水やりはただの水でOKです。

モンステラの「1枚目の葉」がニョキッと出て開くまでのエネルギーは、肥料から得ているわけではありません。もともとの「親の古い茎(カットした茎)」に蓄えられていた栄養だけで動いています。

なのでこの時期は肥料は不要です。むしろ肥料を与えると肥料やけの危険が高いので肥料は成長するまで待ちましょう。

1枚目の葉がしっかり固まり、よく見ると次の「2枚目の新芽」がふっくらと準備を始めたら液肥を徐々に開始します。

ベラボンは乾くと「カサカサ」と軽くなり、触ると硬くなります。

タッパーの中とは違って、部屋の空気の中では意外と早く乾くので、「表面がカサカサに乾いて、鉢が軽くなったら、底から流れるまでたっぷりあげる」というメリハリを意識してください。

ベラボンなら、多少水の回数が多くなっても根腐れしないので安心です。

液肥の日以外の水やりでただの水だけ与えると、ベラボンの中の余計な塩分を鉢底から流れ出させる効果もあるのでただの水だけの日をちゃんと作りましょう。

葉っぱ3枚〜4枚

まずできれば5月〜9月(春〜秋の生長期)の暖かい季節に行うといいです。寒いと休眠に入ってしまい、株がさあこれからだと勢いづいてもすぐ成長しなくなります。

冬場(11月〜3月頃)は成長が緩慢になるため、もし鉢がキツそうに見えても春まで待つのが安全です。寒く休眠しているのでほとんど成長もしません。

以下植え替えのサインです。

  • 葉っぱが3〜4枚に増え、3号鉢に対して頭でっかち(不安定)になってきた。
  • 鉢の底(スリットや穴)から、白くて太い根が何本か飛び出してきた。
  • 水やりをしても、以前よりベラボンが乾くスピードが異常に早くなってきた(鉢の中が根でいっぱいになっている証拠です)。

新しい鉢(4号〜5号サイズ / 直径12〜15cm程度)を用意します。

一気に大きすぎる鉢(6号以上など)にすると、土の量に対して根が少なすぎ、土が何日も乾かずに根腐れの原因になります。

市販の「観葉植物用の土」を用意します。

観葉植物用の土を色々分析した記事も書いているのでよろしければご覧ください。

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鉢底ネット・鉢底石(鉢の穴が大きい場合)を用意します。

植え替えの数日前から水やりを控え、ベラボンを少し乾燥気味にしておくと、鉢からスポッと抜きやすくなります。

3号鉢の側面を優しくモミモミと揉みほぐし、モンステラの株元を優しく持って引き抜きます。

根がびっしり回っていれば、ベラボンを抱え込んだまま、きれいな「鉢の形」のまま抜けるはずです。

根の周りにガッチリ固まっているベラボンは、絶対に無理にほぐしたり、むしり取ったりしないでください。

ポロポロと自然に落ちる外側のベラボンだけ軽く落とせば十分です。

ベラボンは土に混ざっても最高の通気性改善材になりますので、「ベラボンの塊ごと」新しい土へ植え込みます。

  1. 新しい鉢の底に、鉢底石を薄く敷き、ブレンドした培養土を鉢の1/3〜1/2ほど入れます。
  2. モンステラの株(ベラボンがついた状態)を真ん中に置きます。
  3. 高さの調整: 親の古い茎(最初のカット茎)が土に深く埋まらないよう、土の表面の高さ(ウォータースペースを2cmほど残す)を意識しながら、周りに隙間なく新しい培養土を注ぎ入れていきます。
  4. 鉢の周りを軽く叩いたり、割り箸などで土の表面を優しくつついて、根と新しい土の隙間を埋めます(ギューギュー押し固めないこと)。

植え替え後の注意点は以下となります。

  • 植え替え直後は鉢底から真っ黒な泥水(土の微塵)が出なくなるまで、透明な水がサラサラ流れるくらいたっぷりと水やりをします。
  • 最初の1週間は、直射日光を避けた「室内の明るい日陰」で、風通しよく管理します。
  • 肥料(液肥含む)は、植え替え後2〜3週間は一切与えないでください。新しい土(培養土)にはあらかじめ元肥(栄養)が入っていることが多いですし、まずは根が新しい土にしっかり伸びるのを待ちます。

植え替え3週間後くらいからは普通のモンステラの管理をしていきましょう。

まとめ

今回はモンステラの茎伏せに使う土について、水苔、ベラボン、培養土の三種類で茎伏せするやり方やメリット・デメリットなどを解説しました。

おすすめは水苔かベラボンですね。

やり方がわかればそれほど難しくないので参考にしてみてください。

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