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モンステラの茎伏せで日当たりはどうする?成長度別ルクスと場所

今回はモンステラの茎伏せでの日当たりをどうするのかという話題の解説です。

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目次

真っ暗では育たない

植物は、光を感知するセンサー(フィトクロムなどの光受容体)を持っています。

  • 休眠打破のシグナル: 成長点に光(特に赤色光)が当たると、植物に「地上に出たぞ、成長を始めろ」というスイッチが入ります。
  • 植物ホルモンの活性化: 光を感知することで、細胞分裂や芽の展開を促す植物ホルモン(サイトカイニンなど)の合成が促されます。逆に、真っ暗なままだと「まだ土の深いの中にいる」と判断し、無駄な体力を消耗しないよう芽の成長を止めてしまう(休眠状態の維持)ことがあります。

このように光が茎伏せの茎に当たることによって休眠から覚め、芽を出すためのホルモンが出るので、ある程度の光が必要です。

どのくらいの光が必要なのか【成長点発見〜芽が出るまで】

理想的には1000から3000Lux程度が良いです。

というのも1000Lux以下だと弱すぎて芽が出るスイッチが入らず、かといって5000Lux程度という「強光」だと茎のわずかな葉緑体に対して過剰な光が当たり、葉焼けみたいな状況になり茎が傷んでしまいます。

この光の目安ですが、家庭の場合以下のような場所になります。

  • レースのカーテン越しの窓辺(直射日光が当たらない場所):直接強い光が当たらない、部屋の少し内側などが理想的です。
  • 明るいリビングの棚の上:人が心地よいと感じる温度(20℃以上)が保たれやすく、空気も停滞しにくいため、発根・発芽の成功率が上がります。

エアコンの風が直接当たる場所だと乾燥でシワシワになって失敗するので避けましょう。シワシワになることについては以下の記事もご覧ください。

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人工的に光を当てることも可能です。私は自作の温室の中に観賞魚用のLEDライトを当てて茎伏せしています。

このライト、1000円位で買える(2026年6月の時点では)割にはライトの下20cmくらいの位置で2000Lux出るのでちょっとしたタッパーで3茎くらい管理するならおすすめです。

消費電力も1.5Wで電気代にも優しいです。

どのくらいの光が必要なのか【葉っぱ1枚〜2枚まで】

芽が出て葉が出ると光合成が本格的に始まるので、光を強める必要があります。

理想的な明るさは 3000〜8000Lux程度です。

10000Lux以上の直射日光やそれに準ずる強光だと、まだ生まれたての新しい葉は組織が非常に柔らかく、環境の変化に敏感なため、強い光にさらされることで、一発で「葉焼け」を起こして茶色く枯れてしまうリスクがあります。

特に斑入りモンステラの場合、白い部分は非常に光に弱くせっかくのきれいな斑が枯れる原因になるので5000Luxくらいで様子をみたほうがいいです。

白い部分には葉緑体が無いので、光合成できず、かといって光に含まれる紫外線や熱などのダメージを受けます。

光が強すぎると白い組織の中で処理しきれない活性酸素が大量に発生します。

これによって白い細胞が内側から破壊され、あっと言う間に茶色くカサカサに枯れ込んでしまいます(「斑が焦げる」とも言われます)。

では家の中でどのような場所が適しているかですが、まずは斑が入っていない通常のモンステラの場合は以下のような場所となります。

  • レースのカーテン越し、またはブラインド越しの窓辺:南向きや東向きの窓辺で、レースのカーテンによって直射日光が柔らかく遮られている場所が最適です。
  • 明るい部屋の、直射日光が差し込まない壁際:部屋全体がしっかり白い光で満たされているような場所であれば、窓から少し離れていても健全に育ちます。
  • 植物用LEDライトの下(お持ちの場合):もし育成ライトを使用される場合は、ライトとの距離を30〜50cmほど離し、照射計などで5,000 lux前後に調整してあげると、天候に左右されず安定して美しい株に育ちます。

夏の西日は光量的には40000Lux程度あるので簡単に許容光量をオーバーしてしまうので避けましょう。赤い光なので赤外線が減衰していません。熱も効率よく伝わってしまって熱のダメージがモンステラに入ってしまいます。

植物育成ライトとしては以下のような製品が光のスペクトル的にも充実していておすすめです。

このBRIMのライトですが、公式ではライト下30cmで3200Lux、20cmで6450Luxとあるので、25cmくらいの距離で使えば目的が達成できると思います。

おしゃれに管理したいなら以下のようなものもおすすめです。

次に斑入りモンステラの場合です。だいたい以下のような場所がちょうどよい可能性が高いです。

◯レースのカーテン越しの窓辺(南向き・東向き)

  • 窓から約 30cm 〜 50cm ほど離れた場所が、ちょうど 4,000 〜 5,000 Lux あたりになりやすいです。
  • ポイント: 天気の良い日の日中、レースのカーテンに直接日光が当たっている状態のとき、そのすぐ後ろ(窓際ぴったり)は 10,000 lux を超えてしまうことがあります。そこから少し部屋の内側へ一歩引いたあたりがベストな位置になります。

◯直射日光の入らない窓辺(北向き・西向きの午前中)

  • 北向きの大きめの窓際、または西向きの窓の午前中(直射日光が差し込む前)の窓際は、遮光なしの自然光だけで 3,000 〜 5,000 lux 前後の安定した優しい明るさになります。
  • ポイント:斑入りモンステラにとって、急激な光量の変化が起きにくい「北向きの窓際」は実はかなり管理がしやすいおすすめの場所です。

心配なら照度計で測ってください。我が家では以下の照度計で置く場所を決めています。

斑入りモンステラの光が強すぎるかどうかは以下のようにして見分けます。

〇 順調なサイン(5,000 lux維持でOK)

  • 白い部分が綺麗な白(またはクリーム色)を保っている。
  • 緑の部分がだんだん濃い緑色になってきている。
  • 2枚目の新芽やドリル(次の葉の芽)が順調に膨らんで生き生きしている。

⚠️ 少し光が強すぎるサイン(4,000 lux付近へ下げる)

  • 白い部分のフチや、葉の先端がうっすら黄色〜茶色っぽく変色してきた。
  • 葉全体がなんとなく下を向いたり、丸まったりして光を避けようとしている。
  • ※もしこのサインが出たら、すぐに数日置き場所を少し奥に下げるか、遮光を強化してください。

⚠️ 光が足りないサイン(5,000 luxをキープしつつ照射時間を伸ばす)

  • 新しく出てきた茎(葉柄)がやたらとひょろひょろ長く伸びる。
  • 緑色の部分が薄い黄緑色のまま、なかなか濃くならない。

葉っぱ3枚〜4枚のときの照度について

茎伏せからはやや離れますが、結局この段階に到達するのは明らかなのでその場合の光についても解説します。

まず斑なしの通常モンステラの場合。

目安は以下となります。

  • 10,000 〜 15,000 lux(健康的・理想のベース): モンステラが最もガンガン光合成をして、次々に大きな葉を出してくれる素晴らしい光量です。この明るさがあると、3〜4枚目の時点でバキバキに切れ込みや穴が入った、いかにもモンステラらしいカッコいい葉が展開しやすくなります。
  • 20,000 〜 30,000 lux(上限の目安): これくらい強い光にも耐えられますが、ここまで上げる場合は「しっかり土が湿っていること」と「風通しが良いこと」が必須条件になります。

この条件に当てはまる家の置き場所は以下となります。

  • 南向き・東向きの窓際(レースのカーテン越し、または遮光なし): 春や秋、冬の時期であれば、遮光なしの直射日光(窓ガラス越し)に当てても平気なほどタフです。ただし、真夏(6月〜8月)の正午〜午後の直射日光だけは窓際で50,000 luxを超えてしまい、いくら斑なしでも「葉焼け」を起こすことがあるため、夏場だけは薄手のレースカーテンを1枚挟んだ窓際がベストです。
  • 日当たりの良いベランダや庭(春・秋の屋外) :もし可能であれば、最低気温が15℃以上の春や秋の時期は、屋外の遮光ネット下や明るい日陰に出してあげると、室内とは比べ物にならないほど太い茎と大きな葉に育ちます。

次が斑入りの場合。目安は以下となります。

  • 5,000 〜 6,000 lux(安全圏): 斑(白い部分)を絶対に焦がしたくない場合のベストな光量です。美しい白をキープしながら、緑の部分もしっかり光合成ができます。
  • 6,000 〜 8,000 lux(成長促進・挑戦圏): 3〜4枚目以降の新しい葉を大きくし、モンステラ特有の「切れ込み」や「穴」をしっかり出したい場合の理想的な光量です。ただし、この光量にする場合は「空気が常に動いていること(風通し)」と「適度な湿度(55%以上)」が維持されていることが条件になります。環境が止まったままだと斑が焦げるリスクが上がります。

この条件を満たす置き場所は以下のようになります。

  • 南向き・東向きの窓辺から「1mほど室内に入った」場所 :直射日光が直接葉に当たらない位置で、なおかつ窓からの明るい光がダイレクトに届く特等席です。この位置は年間を通して5,000〜7,000 lux程度を確保しやすく、モンステラが最も健康的に大きく育ちます。
  • レースのカーテン越し(2重レースや遮光率40〜50%)の窓際: 窓のすぐそばに置く場合は、遮光を少し意識します。薄手のレースカーテン1枚だけだと、晴天時の日中は10,000 luxを超えてしまうことがあるため、少し厚手のレースカーテンにするか、ブラインドの角度を調節して「木漏れ日のような柔らかい光」を作ってあげます。
  • 植物用LEDライトの直下から少し外した位置: もし育成ライトを使っている場合、ライトの真ん前は10,000 luxを軽く超えるため、ライトの中心から少しずらした場所(斜め下など)や光源からやや離した位置(真下)に置くと、ちょうど5,000〜7,000 luxの安定した環境が作れます。

茎伏せのやり方

全手順は以下の記事で詳細に解説しています。よろしければご覧ください。

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ただ「湿度」を味方につけないといけないので湿度の管理だけ補足します。

これから目安を解説しますが、斑入りの場合は斑なしの通常タイプよりやや高湿度が必要です。

そのメカニズムは以下となっています。

1. 蒸散をコントロールする「気孔」が暴走しやすい

植物は、葉の裏側にある「気孔(きこう)」という穴を開閉することで、水分の水分調節(蒸散)を行っています。この開閉をコントロールしているのが、気孔の周りにある「孔辺細胞(こうべんさいぼう)」です。

  • 緑の部分: 光合成によって糖を作り、その浸透圧の変化を利用して、状況に合わせて気孔を器用に閉じたり開いたりできます。
  • 斑(白)の部分: 葉緑体がないため、自分で糖を作ることができません。そのため、気孔の開閉コントロールがうまくできず、乾燥しても「穴を開けっぱなし」にしてしまうことがあります。その結果、せっかく茎から送られてきた水分が、白い部分からどんどんザル書きのように蒸発してしまいます。

なので通常よりも多めに湿度がないと蒸発する水分量が多すぎて白い部分から枯れていきます。

2. そもそも水分や養分をキープする力(浸透圧)が弱い

植物の細胞が「みずみずしさ」を保つためには、細胞の中に水分をギュッと引き留めるための「糖」や「ミネラル」といった成分(浸透圧)が必要です。

  • 緑の部分は光合成の工場ですから、常に糖(エネルギー)が豊富で、水分を細胞内に引き留める力が強いです。
  • 一方、白い部分は自給自足ができないため、緑の部分から「仕送り(養分)」を分けてもらってなんとか生きています。そのため、常に細胞の水を引き留める力が弱く、株全体が少しでも水不足(乾燥)になると、緑の部分に水分を奪い返されてしまい、真っ先に脱水症状を起こします。

3. 脱水によって「光阻害(細胞の破壊)」にトドメを刺される

乾燥によって白い部分の水分が減ると、細胞の活動が完全にストップします。

そこに光(たとえ5,000 lux程度の優しい光でも)が当たると、水がないために熱を逃がすこともできず、組織の中で「活性酸素」という有害な物質が大量に発生します。 緑の部分なら、光合成のシステムや抗酸化物質を使ってこのダメージを受け流せるのですが、白い部分にはその防御機能がありません。

その結果、「乾燥でカラカラになる」⇒「光のエネルギーで細胞が内側から焼き切られる」というコンボが発生し、白い部分から枯れていきます。

成長点発見〜芽が出るまで

前置きが長くなりましたが、この時期の湿度目安は以下の通りです。

  • 斑なし:80% 〜 90%
  • 斑入り:85% 〜 95%(よりシビアな乾燥対策が必要)

加湿しないとシワシワになるので高湿度が必要です。シワシワ化に関しては以下の記事もご覧ください。

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葉っぱ 1枚 〜 2枚の段階(順化・自立期)

この時期の湿度の目安は以下となります。

  • 斑なし:60% 〜 70%
  • 斑入り:65% 〜 75%

管理方法としては以下のようになります。

  • 斑なし: 比較的環境の変化に強いため、葉がしっかり開いたら密閉容器から出して、お部屋の管理に移行して大丈夫です。日本の通常の室内(湿度50〜60%程度)であれば問題なく適応します。
  • 斑入り: 生まれたての白い斑の部分は、乾燥すると一気に細胞が死んで茶色くなってしまいます。密閉容器から出す際は、数日かけて徐々に蓋をずらして外の空気に慣らしてください。 室内に移行したあとも、サーキュレーターの風が直接当たらないようにし、1日数回のこまめな葉水(霧吹き)で葉の周りの湿度を部分的に高めてあげると、斑の焦げを防げます。加湿器の近くに置くのも非常に有効です。

葉っぱ 3枚 〜 4枚の段階(安定・成長期)

この時期の湿度の目安は以下となります。

  • 斑なし:50% 〜 60%(一般的な室内の湿度で十分)
  • 斑入り:55% 〜 65%(乾燥による斑の痛みを防ぐライン)

斑入りの注意点としては、この時期は環境としてはかなり安定していますが、エアコンを使用する時期(夏の冷房・冬の暖房)は、部屋の湿度が40%以下まで急激に落ちることがあります。

湿度が50%を割ると、古い葉の白い部分から徐々に茶色く枯れ込んできやすくなります。

年間を通して55%以上をキープできるよう、乾燥する季節は加湿器を併用するか、温湿度計を株の近くに置いて、部屋全体の湿度をチェックしてあげてください。

斑入りはやはり手間をそれなりにかけないと斑を維持するのは難しいです。

まとめ

今回はモンステラの茎伏せでの日当たりをどうするのかという話題の解説でした。

光と温度と湿度を適切にコントロールするのが重要です。

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