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モンステラにエアコンの風はなぜダメなのか

今回はモンステラにエアコンの風を当てるとよくないですよ、という話をします。

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目次

エアコンは不要というわけではありません

まず大前提としてモンステラ育成にエアコンを使ってはいけないという話ではありません。

エアコンの風を直で葉っぱが揺れるほど当てるのがダメなだけです。

モンステラは特に冬場に休眠させずに成長させたい場合15℃以上をキープする(もっと元気に育てるなら22℃以上)必要があるため、その加温装置としてエアコンを利用するのは悪いことではありません。

夏にモンステラと同じ部屋で人間が快適な室温で共生するためにもエアコンは必要です。

エアコンの風の何が悪いのか

以下の記事でも一応エアコンの問題について触れました。

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簡単に言うと、エアコンの風というのは「乾燥していて」「結構風速がある」風を送り出します。

これがモンステラの葉っぱに直で当たると、蒸散というのは乾燥しているほど活発になるので、葉っぱからどんどん水分が抜けていきます。

特に斑入りモンステラは気孔のコントロールが苦手なので、かなり大量に蒸散します。

このようにエアコンの風が直でモンステラに当たると以下の6つの現象が起きます。

  • 蒸散しすぎて葉っぱの気孔が防御反応として閉じる→根から水分を吸い上げなくなって根腐れ
  • 蒸散しすぎて葉っぱの水分がなくなってダランと垂れる→斑入りの場合危機を感じ取って斑を枯らす
  • 気孔が閉じることで光合成が不活化→株の成長が止まる
  • エアコンの風は設定温度より「熱すぎ・寒すぎ」の風が出る→下手したら休眠状態に移行・細胞がダメージ
  • 揺れすぎる→エチレン発生→成長が止まる
  • ハダニとカイガラムシが寄ってくる

蒸散しすぎて葉っぱの気孔が防御反応として閉じる

蒸散が活発になりすぎるとモンステラはこれ以上乾燥させると自分の水分を維持できないと判断して気孔を閉じます。

気孔からの蒸散は根から水を吸い上げる原動力ですから、根から水分を吸収しなくなり、結果として土がジメジメしたままになり根腐れに繋がります。

そのメカニズムについて解説したのが以下の記事です。

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蒸散しすぎて葉っぱの水分がなくなってダランと垂れる・斑が枯れる

特に斑入りモンステラでこの問題は考慮しないといけなくて、蒸散しすぎると植物は「今は乾燥しすぎるまずい状況だ。守りに入らないといけない」と判断します。

すると斑入りモンステラの斑の部分というのは光合成も行わないお荷物組織ですから、真っ先にリストラ候補になって枯らして株の体力を温存しようとします。

結果として乾燥によって斑が茶色に枯れ込み斑入りモンステラの見た目が非常に悪くなりますし、こうなるともう斑は復活できません。

気孔が閉じることで光合成が不活化

気孔が閉じてしまうことのもう一つの問題が光合成が滞るということです。

光合成は葉っぱの水分を利用して行われるため、水の循環がなくなれば光合成も滞ります。気孔閉鎖で蒸散が止まるので循環が止まります。

また光合成にはCO2が必要なのですが、これは気孔を通して出入りしているので、気孔が閉じれば光合成に必要なCO2が取り込めなくなり、やはり光合成が止まります。

光合成は植物が成長するために物質を作っているので、これが生産されなくなると株の成長が止まってしまいます。

生命活動に必要な物質も作れなくなるので株の元気が次第になくなっていきます。

エアコンの風は設定温度より「熱すぎ・寒すぎ」の風が出る

エアコンの風というのは室内を温めるか冷やすためにあるので、設定温度より「熱すぎ」「寒すぎ」の風が出てきます。

すると熱すぎの場合は細胞にダメージが入るくらいの熱風が当たるし、寒すぎのときは「寒いから休眠しなきゃ」というスイッチが入ってしまって成長が止まる可能性があります。

特に直でガンガン風を当てるとこの状況になりやすいです。

揺れすぎる→エチレン発生

寒くなってくると広葉樹で紅葉が始まりますよね。そのとき植物にはエチレンが発生して広葉樹は紅葉して落葉(休眠)に向かいます。

これと同じようにモンステラもエチレンが発生すると休眠に向かいます。

風が慢性的に当たってユラユラするのが強くなると、モンステラはエチレンを放出します。これ以上伸びると折れるから、茎を太く短くしろ(あるいは成長を止めろ。このまま行くと折れるぞ!)という指令をエチレンを通して出します。

すると休眠モードみたいな状態に切り替わってしまって成長しなくなります。

ハダニとカイガラムシが寄ってくる

ハダニとカイガラムシは「高温・乾燥・風通しが悪い(または一定の乾燥風)」環境を異常に好みます。高温とは20℃〜30℃くらいの状態です。

夏のエアコンも20℃くらいの風ですし、冬のエアコンも30℃くらいの風だったりします。

冷房の吐き出し風の温度は12°C〜15°C前後の冷たい風、暖房の吐き出し風の温度は40°C〜50°C近い熱風ですが、モンステラの鉢に届く辺りで部屋の空気と混ざってちょうど20℃から30℃くらいになります。

結果としてエアコンの直の風はハダニ・カイガラムシの快適ゾーンに入ってしまいます。

エアコンの風とどう付き合っていけばいいのか

ではどうすればエアコンを使いつつも快適にモンステラを育成できるのかという話です。

  • エアコンの直の風が当たる場所から移動させる
  • 風向ルーバーの向きを固定する
  • サーキュレーターを活用する
  • 冬は加湿器を使う

エアコンの直の風が当たる場所から移動させる

まずこれが大前提です。エアコンの直の風が良くないのは上で散々やりました。

直の風が当たらない場所に移動させましょう。

風向ルーバーの向きを固定する・サーキュレーター

ルーバーを自動スイングにしていると予期せぬ風が植物に当たる場合があります。

ルーバーを固定してある程度温度と風速が落ち着いた空気をサーキュレーターで撹拌するほうが育てやすくなります。

モンステラに適した風速は「葉が「たまに、1枚か2枚がゆらゆらと優しく揺れる」くらいの風量」です。

それを目安に調整してください。エアコン直の風でその調整をやろうとするとピンポイントな場所を探すのが大変で、しかも空気は撹拌されていないので、直の風が当たるところだけ異常に乾燥してしまいます。

空気を撹拌して均質にちょうどよくするという意味でもサーキュレーターで葉っぱ周りの空気の風速などを調整したほうが簡単です。

株の数が多ければサーキュレーターを。

株が1株くらいならUSBファンを。

冬は加湿器を使う

冬は空気が乾燥し、それがさらにエアコンで乾燥するので非常にカラカラの風が吹き出します。

冬は加湿器を併用して、さらにそれをサーキュレーターで循環させるのがおすすめです。

夜間は光合成も止まって、蒸散も止まってサーキュレーターを止めたくなりますが、ハダニ・カイガラムシは淀んだ空気を好むので、夜間にこれらの害虫にやられるリスクが上がってしまいます。

サーキュレーターは夜間でも空気の淀みがなくなるくらいの風量でつけておいたほうがいいでしょう。

夏のエアコンも乾燥した空気が出てきますが、日本の夏は高湿度(70%〜80%以上)なので、エアコンで乾燥してもそれほどカラカラになりません。

夏に加湿器をつけて調整してもいいですが、弱めに(あるいは小さめの機種で)使うといいでしょう。

また夏場は葉水をしてあげると葉っぱ周りの空気を湿った状態にできてよいです。カイガラムシとハダニ対策でも葉っぱ周りの乾燥が防げて効果的です。

まとめ

今回はモンステラにエアコンの風を当てるとよくないですよ、という話でした。

まずは直の風が当たる場所から物理的に移動させて、ある程度落ち着いた空気をサーキュレーターで撹拌するといいと思います。

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