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モンステラの茎伏せになぜ失敗するのか:原因と対策

今回はモンステラの茎伏せに失敗するのはなぜなのか、どうすれば解決するのかという内容です。

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目次

最大の原因:成長点なし茎と切り口の未消毒

そもそもの話として茎伏せだから節の前後でカットすればそのうち芽が出てくるだろう、くらいで茎伏せをすると失敗する可能性が高いです。

成長点が無い茎

モンステラは節ごとに「潜伏芽(せんぷくが)」または「休眠芽(きゅうみんが)」と呼ばれる、将来の成長点になる組織を必ず1つ持っています。

茎が茶色く木質化していたり、古いハカマ(葉の鞘の残り)がこびりついていたりすると、潜伏芽が完全に隠れてしまい、目視では「ただの棒」に見えることがあります。

もし古い皮(ハカマ)がカサカサに被さっている場合は、ぬるま湯などで少しふやかしてから、爪先や綿棒で優しく剥がしてみてください。その下に、綺麗でフレッシュな潜伏芽が隠れていることがあります。

なのでまず「切る前によく節と茎を観察」して、「成長点」を探してください。成長点がないならいくら待っても芽は出ません。

メリカリとかで購入するなら成長点が丸く囲って描いてある商品画像とか簡単に成長する芽が出たちょっと高額な茎が売っているのでそれを参考にしてください。

茎の表面のツルツルに対して、ちょっと膨らんでいるような部分が成長点なのでよく探しましょう。

成長点の見分け方は以下となります。

  • 気根の「すぐ上」あたりを探す:モンステラの節には必ず「気根」が出る(または出ている)場所があります。潜伏芽は、基本的に気根が出ているポイントの少し上、あるいは真裏あたりに位置しています。
  • ペリカンのくちばしのような膨らみ:節のラインに対して、わずかにぷっくりと三角に盛り上がっている部分があれば、それが潜伏芽です。
  • 茶色いハカマを優しくめくってみる:すでに葉が落ちた節であれば、そこについている茶色いカサカサした皮を爪先で優しく剥がしてみてください。すると、その下に「ツルッとした綺麗な黄緑色の突起」が顔を出すはずです。これが成長点です。

ただし、茎伏せしてから頂芽優勢が崩れて成長点が成長を始めることで大きくなり見分けられるという場合もあるので、「成長点をよく観察してそこを見分ける」のが最優先ですが、節の付近に成長点がある可能性もあるので、成長点が見えないからすぐ捨てるのではなく、節を残してそれを茎伏せしてみるのも重要です。

また凡ミスとして、「気根と成長点を勘違いする」のもたまにあります。

気根の膨らみを成長点と勘違いして成長点を下向きに茎伏せするといつまでも芽が成長しないのでいつまで待っても芽が出ません。

1週間から2週間くらいの間に何度か裏返してみて成長点が隠れていないか確認してみましょう。

切り口の未消毒

茎伏せで一番失敗しやすいのが茎の「黒ずみ」と「腐り」です。

それについて書いたのが以下の記事となります。

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切り口はむき出しの細胞なので、そのまま水につけると雑菌と茎の栄養で切り口付近の細胞が腐って、それが茎全体に広がって茎がダメになります。

黒くてブヨブヨに腐った茎はリカバリーがほぼ不可能なので、いかに黒くさせないかが重要です。

詳細は上の記事で書いていますが、簡単に言うと、【癒合剤】トップジンMペーストという薬剤をペタペタと切り口に塗って殺菌するのがおすすめです。

これで切り口が殺菌・保護されるので、茎伏せの成功率が上がります。

なお後述しますが、茎伏せは湿らせた水苔でやったほうが直接水にヒタヒタと茎を置くよりも成功率は高いでしょう。

いくら殺菌しても毎日水のプールにビタッと切り口が乗っていては流石に腐ります。水差しに入れて発根させるのと茎伏せはちょっと違う管理が必要です。

というのもカットした茎(特に節だけの短いもの)を水に浸け続けると、植物の給水パイプである「導管」から水が過剰に侵入します。

葉がない茎伏せの塊は水を外に逃がす(蒸散する)手段を持たないため、内部が水浸しになって細胞が窒息し、内側から腐敗(軟腐病など)を起こしやすくなります。

また止まった水の中は酸素が非常に少なくなります。

酸素がない環境(嫌気性)を好む雑菌が切り口から侵入すると、抵抗力の落ちた茎はひとたび腐り始めると止められません。

成長点からどのくらいの期間で芽が出るのか

成長点から茎伏せを始めてから芽が出るまでの期間は一般的に「3週間〜2ヶ月」程度です。

  • 25℃以上をキープできる場合: 早ければ3週間〜1ヶ月ほど
  • 20℃前後の場合: 動くまでに1.5ヶ月〜2ヶ月以上かかる

ではどうやって高温を確保するのか。

茎伏せの環境整備に関しては以下の記事で詳細に解説しています。茎伏せの具体的な手順も解説しているので参考にしてみてください。

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  2. 芽が出てきた段階:容器の天井に葉が当たると溶ける原因になるので容器の引っ越しが必要。簡単なビニールの囲いで管理すると簡単

このようにして「密閉空間」を作って、それを保温します。

なお直射日光を当てると高温過ぎて蒸れすぎて終わるので部屋の明るい日陰、または直射日光の全く当たらないレースのカーテン越しくらいの照度の場所で管理します。照度に関しては詳しくは上の記事をご覧ください。芽が出てからの照度の切り替えも書いてあります。

密閉空間にするのは、乾燥していると茎からの蒸散が活発になって、茎の水分を早期に使い果たして芽が出る前に茎が終わってしまうのを防ぐためです。

密閉空間で水苔の水分だけで高湿度を長期間簡単に維持しようということです。

だいたい80%程度を維持します。

ここが黒くなる最大の問題です。

高湿度ということはそれだけ雑菌が繁殖しやすい環境です。

雑菌防止で乾燥させると茎がシオシオになって終わるし、加湿すると雑菌にやられる。

だから高湿度で雑菌にやられないように殺菌剤で殺菌・保護する。これがトップジンMペーストを使う意味になります。

芽が出たら以下のような簡易温室で管理すると良いと思います。

  • 基本的に室内で管理すればOK
  • 冬なら湯たんぽ的なもので夜だけ保温する

春夏秋の室温はそれほど下がらないので室内で管理すれば特に問題ないでしょう。

冬とか寒冷地ではできればヒートマットの上にすのこを敷いてやんわりと20℃程度を維持するといいのですが、電気代が心配なら湯たんぽ的な方法で夜間だけ保温すると良いでしょう。

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芽が出やすい茎

細い茎は芽が出にくく、太い茎は芽が出やすい傾向にあります。

これは茎がもっているエネルギーの総量の関係でそうなります。

太ければエネルギーがたくさん詰まっているので芽が出る体力がたくさんあると考えて良いです。

細い茎の場合、茎のエネルギーが尽きるのが先か、芽が出て根が出て自活出来るようになるのが先かという時間の競争になります。細い茎はそれだけ成功率が高くならないので、先逃げ方式で高温(25℃くらい)・高湿度(80%)くらいで早期に芽を出すのを目指すと良いと思います。茎の体力が尽きる前に芽を出させるわけです。

目安は25℃〜28℃の範囲です。30℃を超すとかえって雑菌の繁殖が強まるので避けましょう。

また高湿度が良いとはいえ、高温条件と高湿度が重なると雑菌優勢になりやすいので、水苔の水分・ジトジト具合は少なめにしましょう。

水苔自体のジメジメ度は少なめに、容器内の湿度は80%程度に維持する必要があるので、湿度計などを定期的に観察して適宜弱い霧吹きをしつつ水苔がジメジメしすぎていないか観察する作業が必要です。

緑色で硬さがある茎のほうが元気がある証拠ですから、茎自体に張りがあり、しっかりとした硬さが残っている茎を茎伏せしたほうがうまくいきやすいです。

また何度も言いますが「成長点」がある茎を茎伏せしましょう。何もない部分からいきなり成長点が現れるのは稀です。ただし後述しますが、節が一個あれば成長点がある可能性はあるので、成長点が「見えなくても」諦めるのは早計ではありますが。

再掲しますが、茎伏せしてから頂芽優勢が崩れて成長点が成長を始めることで大きくなり見分けられるという場合もあるので、「成長点をよく観察してそこを見分ける」のが最優先ですが、節の付近に成長点がある可能性もあるので、成長点が見えないからすぐ捨てるのではなく、節を残してそれを茎伏せしてみるのも重要です。

節の周辺(特に葉柄がついていた跡の反対側や、気根が出ている・出ていた場所の近く)に、わずかにぷっくりと盛り上がった「鳥のくちばし」のような部分、あるいは周囲と少し色の違う部分(黄緑色など)がないか観察してください。

茎伏せ失敗かどうかの判断

適切な環境(温度と湿度)を整えているにもかかわらず、「4ヶ月」経っても全く動きがない場合は、その茎を諦める(見切る)一つの目安になります。

春〜夏、またはヒーター等で常に20℃〜25℃以上をキープしている環境で4ヶ月経っても、突起が膨らむ気配すらなく、気根も全く伸びてこない場合は、細胞のレベルで成長点(潜伏芽)が壊死しているか、最初から消失していた可能性が極めて高いです。

ただし冬だけは例外で直近の数ヶ月に「15℃前後かそれ以下になる時期(冬場など)」が含まれていた場合は、モンステラが完全に深い休眠状態(冬眠)に入っていただけという可能性があります。

この場合は、気温が25℃近くまで上がる季節になってから、改めて1〜2ヶ月ほど様子を見てあげてください。

【即リタイア】諦めるべき状態

  • 触るとブヨブヨしている、またはスカスカ: 茎を指で軽く挟んだときに、弾力がなく潰れてしまう場合。腐敗しています。
  • 切り口から酸っぱい臭いがする: 雑菌が繁殖して内側から腐敗しています。
  • 全体が真っ茶色、または真っ黒に変色した: 完全に枯死しています。

【継続推奨】4ヶ月経っていても待つ価値がある状態

茎がカチッと硬く、綺麗な緑色を保っている: 水分を吸って生きている証拠です。これだけ元気な状態で、なおかつ「元気な気根」がしっかり伸びているのであれば、潜伏芽の休眠が異常に深いだけの可能性があります。この場合は、半年以上経ってから突然芽吹くケースも稀にあります。

まとめ

今回はモンステラの茎伏せに失敗するのはなぜなのか、どうすれば解決するのかという内容でした。

成長点の見極めと切り口の殺菌、水苔でも管理に注意してみてください。

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