今回はモンステラの茎伏せで気根がないという話題の解説です。
どういう状況を言っているのか
モンステラの茎伏せで気根がないというのは主に以下の状況かと思います。
- そもそも気根が出ていない茎で茎伏せしていいのだろうか
- 茎伏せして成長点から芽が出たけど気根が出てこない
今回はこの2パターンについて解説していきます。
そもそも気根が出ていない茎で茎伏せしていいのだろうか
結論としては気根が出ていない状態で茎伏せしてしまって全く問題ありません。
そもそも気根とは何なのか
そもそも気根というのは何なのかというところからお話します。
気根の詳細は以下の記事で解説しているのでよろしければそちらもご覧ください。

モンステラには以下の2つの種類の根があります。
- 気根
- 地中根
気根の役割は以下となります。
- 付着根:支柱などに絡まって植物を支える役割
- 支柱根:地面に到達して下から植物体を支える役割
- 吸収根:水分や養分を吸収する役割。空気中の高い湿度から水分を吸収
地中根の役割は以下となります。
- 水分とミネラル(養分)の積極的な吸収。気根が地中に到達して発生した根毛もこれにあたる
- 植物体の固定。根でしっかり植物体が倒れないようにする
- 成長ホルモンの合成。このホルモンが「葉を作れ」などの司令を出す
- 養分の貯蔵。根に一時的にデンプンなどの養分を貯めて冬越しなどに使う
一般に気根が地中に到達して根毛を出すと吸い上げる水や養分の量が増えて成長スピードが上がります。
気根・地中根が出ていない状態での茎伏せは大丈夫?
結論としては芽が出てくれば「勝利」と考えて良いです。
芽が出ていくる成長点付近(あるいはその近くの節)には芽になる部分と同時に根になる部分も存在しています。
基本的に根は芽が出たタイミングかそれに多少遅れて出てきます。
気根なしで茎伏せしても芽が出れば気根が出てきて活動を始めていきます。
気根と地中根どちらも出てきますが、基本的に地中根が出れば水分を吸えるので問題ありません。
茎伏せして成長点から芽が出たけど気根が出てこない
上で書きましたが、芽が出てから徐々に気根と地中根が出るパターンも多いので、気長に待ちましょう。
一般に芽が出てから気根が出るまでのタイムラグは2週間〜4週間(約半月〜1ヶ月)です。
芽が出てから一ヶ月くらいでようやく気根が出るくらいなので焦らず待ちましょう。
そもそも茎伏せするときに注意する環境制御
芽が出て気根が出て地中根も出るというのは適切に茎伏せの環境を整備してあげないとうまくいきません。
ここでは茎伏せの基本的な環境整備の方法を解説します。
温度
モンステラが活発に動く20℃〜30℃前後の環境が理想です。
湿度
湿度80%以上で管理してください。
- 茎だけで芽が出ていない段階:密閉容器で高湿度(80%程度)が必要だが、カビが怖いので1日に1回はフタを開けて空気の入れ替えを行ってください
- 芽が出てから気根を伸ばす段階:芽と葉が展開できるくらいのちょっと背の高い容器で密閉して高湿度(80%程度)で管理。ただし蒸れすぎによる芽腐れを防ぐため、少しだけ隙間を開けるなどして、わずかに通気性を持たせると健康に育ちます
上の1の段階では根がない茎は、自力で水分を吸い上げることがほぼできません。周囲の湿度が低いと、茎自体に含まれる水分が空気中に蒸発してしまい、芽が動く前に枯れ込んで(シワシワになって)しまいます。
なので高湿度(80%程度)が必要です。
2の段階では動き出した新芽は、親茎から水分をもらうだけでは足りず、空気中の水分を欲しがります。なので高湿度で管理します。
光
できれば茎に葉緑素があるので、多少の光はあったほうがいいです。
茎だけの状態のときは1000Lux程度の弱光でいいので多少光が当たる場所に置きましょう。
家の照度がよくわからないなら照度計を使うとなお良いです。以下私が使っているものです。普通に測れます。
1000Luxの環境のイメージ: 部屋の明るい日陰、または直射日光の全く当たらないレースのカーテン越し
芽が出てくると光合成が始まっていくので理想の照度は3,000 Lux〜 5,000 Lux 前後です。
4000Luxの環境のイメージ: レースのカーテン越しの明るい窓際、または植物用LEDライトの光がしっかり当たる場所
10,000 Lux 以上の直射日光は絶対にNGです。茎だけの場合は密閉容器が高温で煮えたような感じになり茎がダメになります。
新芽が出てきても強すぎる光はやはり温室の温度を上げすぎるので注意してください。直射日光を窓越しに当てるなら温度計で中の温度を測りながら調整してください。
基本的に直射日光が当たらないレースのカーテン越しくらいがちょうどいいです。
じゃあどうやってその環境を作るのか
温度(20℃〜30℃前後)と湿度(80%程度)を維持するための環境をどう作るのかという問題がありますが、茎から芽を出す段階と、芽が出てから葉っぱ2枚くらいを出す段階でそれぞれ以下のような方法をするとうまく管理できます。
- 茎だけの段階:衣装ケースや透明なプラスチック容器、ジップロックなどに水苔(または用土)と茎を入れ、フタや口を閉じる「密閉管理」が一番確実で簡単
- 芽が出てきた段階:容器の天井に葉が当たると溶ける原因になるので容器の引っ越しが必要。簡単なビニールの囲いで管理すると簡単
1の場合は有名YouTuberの方の動画があるのでそれを見ればわかると思います。
用意するのは以下のようなものです。まずは1の段階編。
次が2の段階編。
これ以外に鉢(または現在の容器)の四隅に支柱や割り箸を立てて「骨組み」を作り、その上から透明なビニール袋をふんわりと被せて紐やゴムで縛るという方法もあります。
高さは支柱の高さで調整します。
1の段階の水分調整ですが、容器の内壁にうっすら水滴がついている状態(湿度80%以上)がキープできていれば、基本的に定期的な霧吹きは不要です。
むしろ、密閉空間で高頻度で霧吹きをすると、水苔や土がベチャベチャになりすぎて茎が腐る原因(過湿)になります。
心配なら密閉容器に簡単な湿度計を入れておいて80%を下回ったら霧吹きしてください。
またカビ予防のための空気の入れ替えをしましょう。1日に1回はフタを開けて空気の入れ替えを行ってください。
次が2の段階の水分調整です。
1と同じような管理で良いのですが、一日一回空気の入れ替えをしたほうが空気が淀まないので良いでしょう。
湿度が下がるのが速いとかなかなか高湿度にならない場合は濡らして絞ったタオルを入れて置けばOKです。
一日一回カビ予防のためにタオルを水でゆすいで再び絞って温室に入れてください。
なお温度をどうすればいいのかという問題が残っていたのでそれについて書きます。
- 基本的に室内で管理すればOK
- 冬なら湯たんぽ的なもので夜だけ保温する
春夏秋の室温はそれほど下がらないので室内で管理すれば特に問題ないでしょう。
冬とか寒冷地ではできればヒートマットの上にすのこを敷いてやんわりと20℃程度を維持するといいのですが、電気代が心配なら湯たんぽ的な方法で夜間だけ保温すると良いでしょう。
そのやり方は以下の記事を参考にしてください。

ヒートマットとすのこは以下のような商品があります。我が家で使っているのはBRIMのヒートマットです。
すのこを敷いておかないと、密閉容器に直でマットを当てると高温になりすぎて蒸れて枯れる可能性があります。マットの温度調整して適切な設定温度を見極めるでもいいですが、すのこを利用しても良いです。
まとめ
今回はモンステラの茎伏せで気根がないという話題の解説でした。
芽が出ているならそのうち根も出てくるので気長に待ちましょう。

