今回はしなびたリンゴの活用例の一つの選択肢として「牛肉を柔らかくする素材として使う」のはどうでしょう、という内容です。
贈答用のリンゴは冬が終わるころに余る

青森県や長野県などを代表とした日本中の産地から、毎年12月くらいを過ぎると贈答用のリンゴが届く家庭も多いのではないでしょうか。
最初は「おいしい!」と食べていますが、贈答用として段ボール一箱くらいの量が送られてくると、食べきれない場合もあると思います。
2月を過ぎたころになると、そうして余ったリンゴもだんだんしなびてきて、そのまま剥いて食べると微妙な弾力でおいしくない、なんてこともあるでしょう。
とはいえ捨てるのももったいないし、じゃあコンポートなどにして夕飯のメニューに追加するか、みたいな思考になります。
それはそれでよいのですが、リンゴにあうメニューを一品考えるのは結構面倒です。
そこでリンゴをすりおろして、安い牛肉を柔らかくする、ついでに焼いた牛肉のソースに使う、という方法を提案してみたいと思います。
牛肉なら献立のメインにできますし、単品でメニューが成立するので、他の野菜などとの相性を考える必要がありません。
何より安い牛肉が美味しい焼き肉になったらお得です。
今回は牛肉を柔らかくする素材としてリンゴをすりおろして混ぜて漬け込んで、牛肉を柔らかくするという内容を書いていきます。
牛肉がリンゴで柔らかくなるのはなぜか

リンゴにはプロテアーゼというたんぱく質分解酵素が含まれており、これが牛肉を柔らかくする作用を持ちます。最低でも30分程度は漬け込みましょう。半日くらい漬け込んでも良いので、お昼に漬け込んで、夕飯で焼くというのもよいです。
熱に弱い酵素なので、非加熱で牛肉に漬け込みます。すりおろしてジップロックなどに入れて混ぜればOKです。
なおプロテアーゼは梨やキウイ、玉ねぎなどにも含まれています。
今回はリンゴ以外に家で余っていた玉ねぎもすりおろして利用しました。
りんごをすりおろして牛肉を漬け込む
じっさいにリンゴをすりおろして牛肉(牛肩ロース、セール品)に漬け込んでみました。使用したリンゴはジップロック1袋に対して小さめが1個、玉ねぎは半分程度でした。

11時ころに漬け込んで冷蔵庫で保存して、18時ころに焼くことにしました。毎回安いからと購入して「歯ごたえがあるなあ」と我慢して食べていた牛肩ロースはやわらかくなったのでしょうか。
肉はやわらかく…なった!
予定通り18時に焼いてみました。

漬け込んだリンゴのすりおろしはある程度落としてフライパンで焼きました。
結果は…。「まあまあ柔らかくなってる」といったところ。
さすがにスーパーの安売り肉がA5ランクの上質な柔らかさと肉汁に、みたいにはなりませんでした。しかし全く柔らかくならなかったかというとそうでもない感じ。安い肉特有の「ゴム感」はそこそこ軽減されていました。
また今回焼いてみて以下の教訓を次回以降活かそうと思いました。
- 肉は焼いてから時間が経って冷めると硬くなる
- 肉についたすりおろしリンゴなどがフライパンをどんどん焦がすので、焦げるくらいになったらキッチンペーパーなどで焦げを取り除いて焼くのを再開する
- ジップロックから直で熱したフライパンに肉を移動させると肉焼きと取り出しが大変になって余裕がなくなるので、あらかじめ皿などに焼く肉をまとめて出しておいて、塩コショウを振ってから焼き始める
- 肉にリンゴや玉ねぎなど漬け込んだものの味が移って、そのまま食べるとあまりおいしくない。焼き肉のたれなどちょっと濃い目の調味料を後からかけるなどして味付けをするとよい。
- 漬け込んだすりおろしリンゴなどを肉を焼いた後のフライパンで、焼き肉のたれと一緒に煮詰めるようにしたかったが、フライパンが焦げているので何らかの工夫が必要。別のフライパンでたれをつくるか、焦げ落としをしてから作るとよい
時間経過した肉はやはりゴム感が復活して硬くなりました。また調理中は焦げ落としとの戦いみたいになります。あとはこまごまとした振り返りです。次はテンパらずに調理したいです。
余った種や芯の部分はコンポストにしましょう
リンゴの種や芯の部分には果肉が付いているのでアミノ酸(炭素・水素・酸素・窒素)を含んでいます。これはコンポストの炭素源と窒素源となるため、コンポストにすると効果的に最後までリンゴを余すことなく利用できます。
コンポストの施し方や施す量などは以下をご覧ください。

コンポスト容器が無い場合はバック型など色々ありますけど、下が開いて取り出せる(コンポストは下から腐熟していくし、どんどん上に野菜が積み重なっていくので下から取り出したい)・密閉できて虫が入らない(だけど適度に空気は通す)などの機能が付いていると便利です。無いならこんなコンポスト容器なんかがいいんじゃないでしょうか。ただし、たまにかき混ぜて酸素を供給したほうがよいでしょう。
やり方としては以下のようにします。分解用の添加物などなく分解できるはずです。
- 枯れ枝や枯草、野菜の枯れた茎などを細かくして入れる(炭素源)
- 野菜くずなどと一緒にリンゴの種の部分や芯の部分を細かくして入れる(窒素源と多少の炭素源)
- 余裕があれば園芸で使った古土などを入れる(分解微生物の種菌の供給元として)
- 週に一度程度はかき混ぜる(分解役の好気性細菌には酸素が必要)
微生物が有機物を分解し、増殖する過程で炭素と窒素が消費されます。枯葉ばかりだと窒素が少なすぎる、野菜くずだけだと窒素が多すぎるので野菜くずなど(リンゴの果肉や皮などもこれに含めます)で窒素を足し、枯葉などと混ぜます。
まとめ【しなびたリンゴの活用方法として牛肉を柔らかくする素材にする】

今回はしなびたリンゴの活用方法の一つとして牛肉を柔らかくする素材にしてみてはどうでしょう、という話をしました。
とんでもなく柔らかくなるわけではありませんが、そこそこ柔らかくなりました。
贈答用のリンゴが余ったら試してみてはいかがでしょうか。
