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農業用マルチの色ごとの効果【使い分けて効果アップ】

今回は農業用マルチシートの色ごとの効果(黒・透明・シルバー・白黒)や色以外の分類である「生分解性マルチ」「紙製マルチ」「雑草マルチ」について解説して、マルチシートの大枠がわかることを目的に解説します。

目次

マルチシートの色ごとの効果

ここからはマルチシートの色ごとの効果について解説していきます。その前にマルチの基本的な効果を挙げます。

  • 地温の調整(高める・下げる)
  • 雑草防止
  • 害虫防止
  • 土の乾燥を防ぐ
  • 肥料流出防止
  • 作物の汚れ・病気防止

このうちすべてのマルチに共通なのが「土の乾燥を防ぐ」と「肥料流出防止」と「作物の汚れ・病気防止」です。

土をマルチで覆うことで地表からの水分の蒸発が少なくなります。マルチで土に蓋をしているわけです。これによって土の乾燥が防げ、水やりの回数が減ります。栽培面積が多い場合はうれしいですよね。

土の表面をマルチで覆うことで雨が直接土に当たる面積が減ります。すると雨で肥料が流出することが防げます。

さらに雨による泥はねが減って作物が汚れるのが防げます。

そして汚れが少なくなるので土から病原菌が作物に移動するのが防げるので病気が減ります。

これ以外の項目はそれぞれのマルチの色によって効果が高い場合と低い場合があり、用途に合わせて適切な色のマルチを選択する必要があります。

黒色

黒マルチは以下の効果が期待できます。

  • 地温の上昇
  • 雑草防止

黒は光を多く集めます。白と黒では黒のほうが日光で温まりやすいですよね。

そのため黒マルチはある程度地温が上昇します。

そして太陽光をよく吸収するのでマルチの裏にはあまり光が通りません。つまり遮光できます。

遮光できると雑草は光合成ができなくなるので成長できません。

結果として雑草の抑制ができます。

透明マルチ

透明マルチは以下の効果が期待できます。

  • 地温の上昇

地温の上昇が主な効果です。地温上昇効果は各色のマルチの中で最大です。

冬場の土の凍結防止や地温上昇に効果があります。

また太陽熱土壌消毒にも利用されます。

参考:独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター 総合研究部総合研究第4チーム(野菜部), 太陽熱利用土壌消毒とネットトンネルによるキャベツ等アブラナ科野菜の美山認証金ランク露地栽培マニュアル

シルバーマルチ

シルバーマルチの効果は以下となります。

  • 地温抑制
  • 雑草防止
  • 害虫防止
  • 桃などの着色促進

シルバーマルチは光を反射します。

これによって地表で吸収される光が減って地温の上昇が抑えられます。

また光を反射するのでマルチの裏に到達する光が抑えられ雑草を防止します。

またアザミウマ類やアブラ虫等の害虫は反射光を嫌うのでこうした害虫の抑制になります。

また桃などの果実では光が当たったほうが着色が促進されるので、シルバー・または白のマルチを使うことがあります。

白黒マルチ

白黒マルチの効果は以下となります。白マルチというのはほとんど販売されておらず裏面が黒の白黒マルチがほとんどです。

  • 地温抑制
  • 雑草防止
  • 桃などの着色促進

黒よりは白のほうが光をよく反射します。

そのためシルバーマルチのように、地温抑制、雑草防止、桃などの着色促進効果(シルバーよりは穏やか)が期待できます。

地温抑制効果はシルバーマルチより上と言われています。

また裏側は黒色になっているので、光を通しません。よって雑草防止効果も高いです。

マルチシートのそのほかの種類

ここからは色以外の分類として「生分解性マルチ」「紙製マルチ」「雑草マルチ」について解説します。

生分解性マルチ

生分解性マルチとはマルチを張ってから作物を収穫した後くらいのタイミングで土にすき込んで土に分解されるマルチです。

効果は基本的に色つきのビニールマルチと変わりません。

しかしマルチは基本的にビニールなのでプラスチックで分解されません。

そのため収穫後に剥がして保管・廃棄する手間・コストがかかります。

生分解性マルチならこれらの手間・コストが少なくなります。

参考:農林水産省生産局, 生分解性マルチの活用事例

紙製マルチ

紙のマルチも存在します。

紙は有機物なので土で分解されます。

ベージュと黒色、白などの色で販売されています。色に合わせた効果があり、黒以外は地温抑制効果が高いです。

ビニールマルチは石油由来のプラスチックとなることがほとんどですが、紙マルチは紙なので化石燃料の使用を抑えられSDGsに貢献します。

参考:王子エフテックス株式会社, OJIサステナマルチ(農業用 紙製マルチシート)

雑草マルチ

家庭菜園で取り入れやすいマルチです。

雑草を引き抜いた後に作物の根本や水が滴る屋根の下などにばらまきます。

すると泥はね防止が期待できます。泥由来の病気を抑制します。

地表面への太陽光をある程度遮るので土の乾燥防止や地温抑制効果が期待できます。

また有機物なので分解されて土の団粒化を促進して痩せた土を回復させます。

さらに畑由来の雑草を使うので化石燃料の使用はほぼゼロです。SDGsに貢献します。

簡単ですが大量に草むしりをしなければいけないので大規模農家では労力に見合わないかもしれません。

我が家の雑草マルチです。

この場所は屋根からチタチタと雨が滴る場所で、右側のバジルの下のほうの葉が枯れていますよね。これは雨粒による泥はねで弱ったからです。

そこで雑草を抜いて雨粒が落ちる場所に敷きました。すると泥はねが明らかに減りました。雨の日もちゃんと作物を観察しないとダメなんですね。

まとめ【農業用マルチを使いこなして作物の生産をもっと上手に】

今回は主に農業用マルチの色についてその効果を解説しました。

また他に色以外の分類でマルチを解説しました。

マルチを使い分ければ作物の生産がうまくいきやすくなります。

適切にマルチを選択して今以上に上手に作物を育成しましょう。

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