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カラテアの冬越し

今回はカラテアの冬越しについて解説します。

目次

カラテア冬の基本情報

  • 終日12℃以上になる場所に置く
  • 湿度は終日60%以上ある場所に置く
  • 葉水を一日1回〜2回与える
  • 水やりは土が乾いてから2日後あたりにたっぷりと
  • 施肥・剪定・株分け・植え替えは避ける

終日12℃以上になる場所に置く

カラテアは熱帯原産の植物なので高温多湿が好きな植物です。

終日12℃を上回る場所で管理しましょう。

ただ、カラテアのためだけに温室で電気ヒーターをつけるとか、エアコンをつけっぱなしにするとかは経済的に微妙なので、ヒートマットの使用も検討しましょう。エアコンは使うと乾燥して多湿の条件から外れやすいので注意が必要です。

観葉植物とヒートマットについて解説した以下の記事もご覧ください。

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BRIMのヒートマットがサーモスタットもついていて防水で使いやすいですよ。我が家の設定温度は15℃です。

湿度は終日60%以上ある場所に置く

熱帯の植物なので乾燥に弱いです。

葉が丸まってきたら乾燥のサインです。

葉水をする、加湿器を使うなどして湿度を上げてください。最低でも60%は必要です。

以下のSwitchBotの加湿器と温湿度計を組み合わせると、湿度「〜%」以下で加湿器を稼働するなどが簡単に行えます。

もし部屋全体を加湿するのは大変というときはテラリウムの考え方で局所的な温室のような状態にすると便利です。7号鉢くらいなら入ります。以下おすすめの爬虫類ケージです。テラスペースは上のメッシュが取り外せるので熱帯魚用のLED照明を設置可能です。

ちょっと高さはないですが、幼苗なら以下のハイ(High)水槽でも行けると思います。

上の爬虫類飼育ケージは上がメッシュになっているので湿気が逃げてしまうので、そこだけラップで8割くらい塞ぎます。

このケージに植木鉢ごとカラテアを入れます。

以下我が家の40cmHigh水槽の様子です。(30×30×40cm水槽)

ケージの四隅(無理そうなら二隅)に小さめのカップを入れて、そこに2cmくらい水を張ってアクアリウム用のろ材(外部フィルター用のセラミックろ材)を3cmくらいまで詰めます。ただし軽石のほうが安価です。上はプラスチックの透明な板をホームセンターで買ってきて置いています。ラップでも十分です。

我が家では40cmHigh水槽を利用してカラテアの小さい株を以下の画像ような管理で湿度80%くらいを保っています。

カップは家で使っていなかった氷を作るプラカップを利用して、そこにアクアリウム用のセラミックろ材を入れて、水をろ材高さの半分くらい注ぎました。

注意点としては、日光に当てる場合「収れん火災」に注意することです。ガラスに太陽光を当てるとレンズ効果で収束した光があたった部分が燃えることがあります。人が水槽の様子を常に見れる状態を維持してください。特に3月以降あたりになると日光の強さが上がるので、温室が「煮え」てしまったり収れん火災するリスクがかなり上がるので直射日光には当てないでください。

また植え替え直後は特に冬の場合、根が水を吸う能力が乏しいのでいくら湿度を上げても太陽光を当てると萎れます。光合成には水分が不可欠ですが、根が水を吸えないのでガラス温室内が光で冬でも25℃くらいになり、光合成が活発になって、1時間の日光浴でもすぐに葉にストックした水分を使い果たして、葉が萎れます。そういう光がよく当たる12時〜14時あたりは半日陰くらいで管理したほうがいいでしょう。

もし収れん火災と太陽光での25℃くらいへの冬の温室の室温上昇を防ぎたいなら、植え替え直後は熱帯魚用の光が強くないLEDライトを使ってあげると丁度いいと思います。温室の室温もほぼ上がりません。

以下のフラッティなら導入直後の根が張っていないときがいいでしょう。消費電力も1.5W程度なので、ほとんど電気を消費しません。

もし根がちゃんと張るようになったら(植え替え後1〜2ヶ月後)、本格的な水槽の水草用LEDがいいと思います。以下の500lmくらいの照明でだいたい5500ルクス(500lm÷(0.3m×0.3m)。lx = lm/m²で換算)くらい確保できるので、だいたい光の強さ的にもカラテアにとって理想的になります。消費電力も9W程度なのでそれほどお財布に痛くもありません。

なぜ軽石などを利用するかという話ですが、以下の理由があります。

  • 空気に触れる表面積が増える
  • 入り組んだ湿った石が露出しているとそこの空気の流れが複雑化して空気の入れ替わりが良くなって蒸発が促進される
  • 微細な穴が軽石に空いているので空気に露出している部分まで毛細管現象で水が吸い上げられ、濡れた表面ができやすい

まず空気に触れる面積がただ水を張った状態よりゴツゴツ入り組んだ状態になるので、蒸発面積が増えて蒸発が促進されます。

またその表面には常に毛細管現状で下から水が吸い上げられるので水分をどんどん供給できます。蒸発が維持されるわけです。

空気の流れが複雑化するというのはちょっと難しいんですけど、蒸発するときの「境界層」の厚みである程度説明できます。

面倒なら次の章に移ることを推奨します。

まず蒸発量である物質伝達フラックス (J)の式は以下となっています。フィックの第一法則と言います。

J=-D(dc/dy)

ここでyは鉛直方向の水面からの距離です。cはy方向の濃度勾配、つまり濃度差になります。つまり微小区間dyでの濃度差dcに拡散係数Dを掛けたものです。拡散係数は空気中の水蒸気の拡散係数です。一定の値です。

そしてdc/dyは一般に計算するのが難しいので以下のように近似されます。

(Cwater – Cout)/δ

Cwaterが水の水蒸気濃度(最高値)、Coutが境界層の外側の水蒸気濃度(ほぼ外気の湿度)、δが境界層の厚みとなります。

水蒸気濃度は水に触れている部分から徐々に低くなっていくのですが、境界層という常に湿ってほとんど空気が動かないエリアを超えないとあまり水蒸気濃度が下がりません。

そこでy方向の境界層の厚みδをdyとして、その区間の水蒸気濃度の変化量(Cwater – Cout)をdcとして近似することが多いです。

つまりδが小さければJが大きくなり、蒸発量は増えます。

そしてこのδですが、物体に風が当たると、当たった部分から風の下流に行くにつれて徐々に大きくなります。これは流体力学の基本的な性質で、つまり尖った部分があると、その頂点部分は境界層δが小さくなり、そこで蒸発量が増えます。

そして軽石でたくさんの尖った部分を作ることになるので、δが小さい部分がたくさんでき、結果的にJが増えて蒸発量が上がります。

なので、軽石はある程度露出しているけど、下の部分は水に浸かっているという状態をキープするのが理想的という話になります。

実際我が家の40cmHigh水槽の温室では昼夜問わず上でご紹介したカップにろ材を敷き詰めるだけの管理で湿度80%以上を維持できています。

湿度が高すぎれば上のラップに相当するプラ板の隙間の量を調整しています。

湿度は以下の温湿度計を温室に入れてスマホでちょくちょく確認しています。

葉水を一日1回〜2回与える

葉水も乾燥対策で有効です。霧吹きでシュシュッと葉っぱの表と裏に水をかけます。

葉水の効果についてはあまり学術的な研究は見当たらないのですが一般に以下の効果があると言われています。

  • 葉から葉が使う水分を吸収して葉の乾燥を弱める
  • 葉に付着した水分が蒸発して葉の温度が下がる(上がりすぎない)ことで光合成が活発化する
  • 葉についたホコリなどの汚れの除去

ただし寒い夜にシュシュッとするとその水分が葉の温度を下げすぎて葉にダメージを与えることがあるので、午後3時から4時くらいまでに与えましょう。それ以降の夜の時間帯に葉水するのは夜に冷たい水の風呂に入るようなもので葉の健康によくありません。

まあそれよりもカラテアは湿度が重要なので、やはり湿度が60%以上維持できないなら温室を作ったほうがいいと思いますけど。葉水してもすぐ乾燥空気の状態に戻ってしまうならやはりカラテアの葉は巻いて萎びれますし。

夜間穴の空いたゴミ袋を工夫して上からかけるような温室でもいいので、密閉してこれまでに解説した軽石と水のセットをゴミ袋内に置いたりすると、例えば就寝中に葉水できない時間帯も湿度を維持できていいかもしれません。

水やりは土が乾いてから2日後あたりにたっぷりと

冬の低室温の環境ではカラテアはあまり根から水を吸い上げないので、水やりは控えめにします。

目安としては土の表面が乾いてから2〜3日に一回、鉢底から水が出るくらい与えます。

乾燥させずに定期的にちょっとずつ水やりすると土が常に湿った状態になって根腐れ状態になり枯れてしまうので気をつけましょう。

施肥・剪定・株分け・植え替えは避ける

上の水やりと同じような話なのですが、低温なので活動が鈍ります。

この時期に施肥・剪定・株分け・植え替えを行うと、株に体力と活動力がないのでこれらの処置によるダメージから回復せずにそのまま枯れやすいです。

肥料もいらないです。成長しないので。

春まで待ちましょう。

もし冬にやるなら、低温と低湿度に注意して、日光の当て過ぎなどにも気を配って慎重に管理してください。

まとめ:冬のカラテア

今回はカラテアの冬越しについて解説しました。

湿度と室温に注意が特に必要な観葉植物です。

今回の記事の内容などを参考に難所の冬越しを頑張りましょう。

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