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今回はソーラークッカーでお湯を沸かす方法を解説します。
ソーラークッカーは太陽光で調理する器具の総称ですが、一番有用なのはお湯を沸かすという用途ではないでしょうか。
お湯が沸かせればカップ麺も作れますし、コーヒーも淹れられます。
もちろんソーラークッカー上級者の方は段ボール式やレジャーシート式で様々な料理を作っています。
しかしながら、初心者がそれを真似ても素材に”火を通す”レベルまで加熱するのはなかなか難しいです。
真夏の猛暑での炎天下ならうまくいきますが、それ以外の春、秋は厳しいです。冬ならなおさらですね。
今回は春・秋・冬でも太陽の力でお湯を沸かす方法を解説していきます。
防災やレジャーは夏だけのイベントではないので、今回の記事で夏以外の季節に太陽光を活用してお湯を手に入れる方法が伝わりましたら幸いです。
防災用途ならポタ電かカーコンセントの方がいい
まずはじめに注意したいのが、防災などの命に係わる用途でお湯を太陽光まかせで手に入れようとするのはおすすめしません。
災害は夜でも起きますし、日中でも必ず晴れているわけではないですよね。
カセットガス式のコンロを一つ備えとして持っておきましょう。
ポータブル電源なら夜でも曇りや雨でも安心
それ以外にあると便利なのがポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせ。ポータブル電源なら災害時にスマホの充電に使えますし、出力が600W以上のものを選べば卓上IHでお湯がわかせます。IHの500W設定で10数分くらいかかりますがね。
ポータブル電源にソーラーパネルでの充電を利用して充電すればバッテリーが減少しても太陽光で充電できるので安心感が増します。またソーラークッカーだと数時間加熱し続けないと内部温度が上がらないので、”晴れが長時間続く”という条件でしか使えません。しかしソーラーパネルで充電するなら、晴れと曇りが交互に入れ替わる”晴れ時々曇り”などの天気でも小刻みに充電できて便利です。
ポータブル電源なら充電しておけば夜でも曇りや雨のときでも使えます。防災用途ならソーラークッカーよりポータブル電源を用意したほうがよいでしょう。
お湯をIHで沸かすと結構大量の電気が必要なので、10万円台の大容量高出力モデルの方が防災目的ならより安心です。
カーコンセントも便利
最近のハイブリッド系の車には車載用コンセントがオプションで選べるものが増えています。車載用コンセントの出力が1500W程度あるものが多いので、ポータブル電源の代わりに利用することができます。
ポーターブル電源だと災害で送電網が寸断されていると、電池を使い切ってからソーラーパネルで充電するしかないですが、車載用コンセントならエンジンで発電できるので、夜や太陽が出ていない天気のときでも利用でき、出力も1500W程度あるので、IHでの料理から湯沸かし、スマホの充電など様々な用途を十分こなせます。
車を買い替えるときにハイブリッド車を選択してオプションでカーコンセントを付けると災害に対する不安感が減るでしょう。
ソーラークッカーで春・秋・冬に湯沸かしする方法
前置きが長くなりましたが、春・秋・冬にソーラークッカーで湯沸かしする方法です。
方法は二つあります。
- 真空管式のソーラークッカーを利用する
- パラボラ式のソーラークッカーを利用する
順に解説していきます。
真空管式ソーラークッカー
真空管式ソーラークッカーというのは以下のような真空管を利用して太陽光を効率的に取り込み加熱するタイプのソーラークッカーです。
下の写真は真空管の設置用の台を自作してお湯を作っているところです。5月の晴天では午前10時から午後1時くらいで85℃程度のお湯が得られます。
お湯ができればコーヒーやお茶に使えたり、アクアリウムの熱帯魚の水換え水にも使えたりして便利です。
このエコ作500程度の大きさの真空管では500mL程度のお湯しか作れませんが便利ではあります。
真空管式ソーラークッカーの仕組み
仕組みとしては菅の中にもう一つ管があるような構造で、二つの管の間が真空になっているような仕組みです。
外側のガラスは透明で太陽光を通過させます。そして内側のガラスには黒っぽい特殊なメッキが施してあり、そこに光が当たると高温になります。黒い服がより高い温度まで温まるのと同じ仕組みです。
外側と内側の管の間は真空なので、内側のガラスが高温になっても真空で伝えるものがないので、外側のガラスには熱が伝わらず、熱を内側の管に溜め続ける構造です。
一般的な段ボール式などのソーラークッカーは溜まった熱を逃さないように耐熱性の透明ポリ袋などで黒いアルミ缶などを保温しますが、真空ではないので空気を伝って熱が外に逃げてしまいます。この熱損失を限りなく少なくして内側の水なり物体なりを効率的に加熱するのが真空管式ソーラークッカーです。
逆に言うと外側のガラスがいくら低温になっても内側のガラスに熱が伝わらないので、冬でも内部が高温に保てます。
真冬の晴天では時間がかかるでしょうけど、春と秋くらいの晴天なら数時間の加熱で80度くらいのお湯が手に入ります。
以下の動画では真冬の晴天で真空管式ソーラークッカーでお湯を沸かすことに成功しています。
また真空管式ソーラークッカーの特徴やメリット・デメリットなどについて以下にまとめました。そちらもよろしければご覧ください。
通販で入手可能な真空管式ソーラークッカー
ここからは通販で入手可能な真空管式ソーラークッカーをご紹介します。以下一覧となります。
- エコ作
- gosun go
この二つが1万円から2万円程度で比較的低価格で入手できる真空管式ソーラークッカーとなります。
エコ作の方が安いです。野菜を煮るような用途でも使えるので、入門ならこちらがよいでしょう。お湯も沸きます。
gosun goはやや高いですが、専用の金属製の調理用トレイが付属するので、加熱した素材が真空管の底に焦げ付くような事態を減らすことができます。特にエコ作をオーブン的に使って、煮るのではなく素材の水分で蒸すような用途で使うと管内、特に底に素材が焦げ付いて、調理後にそれを落とすのが大変なので、高いなりの価値はあります。
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またパンも焼ける大容量モデルにはMrMapMaxなどがあります。真空管が大きいモデルです。
真空管式ソーラークッカーのデメリット【晴れ続けないと使えない】
ソーラークッカーはどのタイプであれ、晴れが数時間続くような天気でないと使えません。真空管式ソーラークッカーでもそれは同じで、晴れ時々曇りみたいな天気では十分に温度が上がりません。
真空管式だから曇りなら温度が一定に保たれて、晴れたら加熱が再開されるから大丈夫そうに思うかもしれませんが、経験上そのような天気では80度程度のちゃんとしたお湯にはならないんですよね。
ソーラークッカーは晴天が数時間続くようなときにのみ利用できると考えたほうがよいでしょう。
パラボラ式ソーラークッカー
真空管式以外に夏以外にお湯が沸かせるタイプとしてはパラボラ式ソーラークッカーがあります。以下はパラボラ式ソーラークッカーで有名な「おやぴか」という製品での沸騰実験です。これより廉価版の「かるぴか」という製品も有名です。
パラボラ型の鏡を使って太陽光を一点に集中させ、高温を得るタイプとなります。
このタイプなら冬でも湯沸かしくらいはできるでしょう。
ただ価格も真空管式よりそれなりに高いですし、保管場所も必要なのでソーラークッカー上級者向けの製品となります。
まとめ【ソーラークッカーで秋冬にお湯を沸かすなら真空管かパラボラ】
今回は夏以外の季節にソーラークッカーでお湯を沸かすというミッションに対して、どのようなソーラークッカーを選択すればよいのかという内容で解説しました。
防災目的ならポータブル電源を利用したほうが良いでしょう。
ただソーラークッカーは特に真空管式でポータブル電源より低価格でお湯を沸かすことができます。多様な選択肢があったほうが、防災上安心感が増えるというのはあると思いますので、ご興味があれば検討してみてはいかがでしょうか。