今回はモンステラの葉の色が薄いというときの原因や対策を解説します。
こんなときは正常なので心配いりません
新芽のドリルが展開したばかりのときは葉の色は薄いです。
私の育てている斑入りモンステラの場合も以下のように新しい葉は薄いです。

中央の葉が薄いですね。これは展開したばかりの葉であり、時間が経つについれて(数週間程度で)徐々に濃い色に変わっていきます。
このように新芽が展開したばかりのときに薄いのは特に心配いりません。
薄いのが何らかの異常の場合
以下のような場合は葉が弱っているサインのことが多いので注意してください。
チェックリストになっているのでご自身の症状と照らし合わせてみてください。
Q1. 色が薄いのは「新しく開いたばかりの葉」だけですか?
- 判定:正常な生理現象(心配なし)
- 理由・対処: 開いたばかりの新葉は柔らかく黄緑色をしています。光合成を繰り返しながら2〜4週間ほどで自然と濃い深緑に変化するため、そのまま見守れば問題ありません。
Q2. 直射日光が当たる場所(窓際・屋外)に置いていませんか? または白〜茶色くカサついて色褪せていませんか?
- 判定:葉焼け(強光障害)
- 理由・対処: 強い日差しで葉緑素が壊れています。レースのカーテン越しなど、直射日光を遮った明るい半日陰へ移動させてください。白・茶色に変色した部分は元に戻らないため、気になる場合はカットします。
Q3. 部屋の奥や日陰など、薄暗い場所に長期間置いていませんか?(茎が間延びしていませんか?)
- 判定:日照不足(光量不足による徒長)
- 理由・対処: 光が足りず葉緑素を作れていません。急に直射日光に当てると葉焼けするため、数日かけて徐々に明るい場所(レースカーテン越し)へ慣らしながら移動させてください
Q4. 葉脈だけが緑色で、網目の間が黄色や白っぽく抜けていませんか?
- 判定:微量要素不足(クロロシス/鉄・マグネシウム不足)
- 理由・対処: 葉緑素の生成に必要なミネラルが切れています。通常の肥料ではなく、植物用の「活力剤(微量要素入り)」を与えて様子を見てください。
Q5. 1年以上植え替えていない、または鉢底から根が出ていませんか?
- 判定:根詰まりによる養分・水分吸収不良
- 理由・対処: 鉢の中で根が充満し、必要な養分を吸い上げられていません。5月〜9月の生育期に、ひと回り大きな鉢へ植え替えを行ってください。
Q6. 土が常に湿っている、または葉にハリがなく下を向いていませんか?
- 判定:根腐れ(過湿による酸素不足)
- 理由・対処: 水のやりすぎで根が傷み、機能不全を起こしています。受皿の水を必ず捨て、土の表面が乾いてから数日後に水やりをする乾燥気味の管理へ切り替えてください。幹がグラつく場合は腐った根を取り除く植え替えが必要です。
Q7. 上記に当てはまらず、古い下葉から全体的に黄緑色へ退色していませんか?(春〜秋の成長期)
- 判定:肥料切れ(チッ素不足)
- 理由・対処: 植物を大きく茂らせるチッ素などの主要栄養素が枯渇しています。成長期(5〜9月)であれば、規定倍率に薄めた観葉植物用の液体肥料や緩効性置き肥を与えてください。※冬場の施肥はNGです。
具体的なリカバリー手順
上の問題に関してリカバリー手順やそもそも葉の緑色が戻るのかという内容になります。
葉焼け・根腐れの場合のリカバリー手順
葉は元に戻るか: 戻りません。壊死した組織の回復は不可能なため、株全体の延命を最優先にします。
【葉焼けの場合】
- 直ちに直射日光の当たらない場所へ移動します。
- 白や茶色にパリパリに枯れた部分は光合成ができないため、葉の縁を形に沿ってハサミで切り取るか、葉全体が枯れている場合は茎の根元からカットします。
葉焼けに関しては葉っぱ全体が葉焼けしているなら葉ごと切りますが、一部だけなら葉焼けした組織を1mmくらい残して切り取ります。残した組織はかさぶたとしてそれ以上の進行を防ぎます。
葉焼けに関しては以下の記事で詳細に解説しているのでそちらもご覧ください。


【根腐れの場合】
- 水やりを即座に中止: 受け皿の水は必ず捨て、土が完全に乾くまで水を与えません。
- 重症時のリセット: 土から異臭がする、株がグラグラする場合は鉢から抜き、黒くドロドロに腐った根をすべて切り落とします。新しい清潔な無機質用土(水はけ重視)に植え替えるか、生きている茎を気根ごとカットして水挿し(水耕栽培)で発根させ直します。
根腐れに関しては以下の記事で詳細に解説しています。

モンステラの水やりの基本は、「しっかり乾かしてから、鉢底から溢れるまでたっぷり与える」というメリハリです。
たっぷり与えるのも重要で鉢底から水が溢れ出るまで注ぐことで、土の中にとどまっていた古い空気や老廃物を押し出し、新鮮な酸素を根に届けることができます。
一番良いのは鉢を定期的に持ち上げて、水やり直後の重さと水分がなくなって軽くなった重さを手に覚えさせることです。
根腐れの判断基準は以下のようになります。詳細は上の記事をご覧ください。
- 土の表面が数日間ずっと湿っている
- 土の表面にカビや白いコケ、生臭い匂いがある
- 鉢を持ち上げたとき「ずっしり」重い状態が続く
- 葉の先端から「水滴」が毎日大量に出ている(排水現象)
- 土は湿っているのに、葉がしんなり垂れて黄変している
- 竹串・割り箸を挿してみる→「湿った土がくっついてくる・濡れている」なら水やり不要。「サラサラで土がついてこない」なら水やりのタイミングです
- 水分計(サスティーなど)を使う:失敗が少なくなります
日照不足の場合のリカバリー手順
葉は元に戻るか: ある程度は緑色が濃くなりますが、一度間延び(徒長)した茎は元に戻りません。
以下のステップでリカバリーします。
暗い部屋から急に明るい窓辺へ移動させると葉焼けを起こします。まずは「部屋の中央」で数日、次に「レースカーテン越しの日光が届く場所」へと1週間ほどかけて徐々に移動させます。
直射日光を避けた「レースカーテン越しの柔らかい光」が当たる場所を定位置にします(室内の明るさが足りない場合は、観葉植物用のLED育成ライトを活用するのも有効です)。
ヒョロヒョロと伸びすぎて樹形が崩れた茎は、成長期(5〜9月)に気根の下あたりで切り戻し(剪定)を行い、脇芽からしっかりした新芽を出させます。
モンステラにとっての適正照度(Lux)は概ね以下のようになるので参考にしてください。
●斑なしの通常種の場合
- 10,000 〜 15,000 lux(健康的・理想のベース): モンステラが最もガンガン光合成をして、次々に大きな葉を出してくれる素晴らしい光量です。この明るさがあると、3〜4枚目の時点でバキバキに切れ込みや穴が入った、いかにもモンステラらしいカッコいい葉が展開しやすくなります。
- 20,000 〜 30,000 lux(上限の目安): これくらい強い光にも耐えられますが、ここまで上げる場合は「しっかり土が湿っていること」と「風通しが良いこと」が必須条件になります。
●斑入りの場合
- 5,000 〜 6,000 lux(安全圏): 斑(白い部分)を絶対に焦がしたくない場合のベストな光量です。美しい白をキープしながら、緑の部分もしっかり光合成ができます。
- 6,000 〜 8,000 lux(成長促進・挑戦圏): 3〜4枚目以降の新しい葉を大きくし、モンステラ特有の「切れ込み」や「穴」をしっかり出したい場合の理想的な光量です。ただし、この光量にする場合は「空気が常に動いていること(風通し)」と「適度な湿度(55%以上)」が維持されていることが条件になります。環境が止まったままだと斑が焦げるリスクが上がります。
具体的な置き場所の目安などは以下の記事をご覧ください。

感覚で照度を測るのが難しい場合、照度計を一個持っておくとより確実です。
なお斑入りの場合の茎伏せからの照度管理については以下の記事も参考にしてみてください。特に葉っぱ2枚〜3枚への移行期は鬼門です。注意してください。

肥料切れ・微量要素不足の場合のリカバリー手順
葉は元に戻るか: 軽度の黄緑化やクロロシス(葉脈だけ緑)であれば、徐々に濃い緑へ回復します。完全に黄色・茶色に変色した葉は戻りません。
対策のステップは以下となります。
株が弱っている状態でいきなり強い肥料を与えると「肥料焼け」を起こします。まずは鉄・マグネシウムなどの微量要素を含む植物活力剤(メネデールやリキダスなど)を希釈して与え、根の吸水力を整えます。何をあげればいいか悩むならとりあえずリキダスを入れておけば必要なもの全部入りなのでおすすめです。
活力剤を与えて1〜2週間ほど様子を見たら、観葉植物用の液体肥料(ハイポネックス等)を規定量よりもやや薄めにして与えます。
新芽がしっかり動き始めたら、土の上に置くタイプの緩効性化成肥料(プロミック等)を適量配置し、2ヶ月ほど持続的な栄養供給を行います(※休眠期に入る11月〜2月は肥料を完全にストップします)。置くだけなので液肥のように投入量を測ったりする必要がありません。
もし液肥で管理するなら10日〜2週間に1回(「水やり2〜3回に1回」のペース)のペースで液肥を与えます。パッケージ記載の標準規定倍率で与えてください(※休眠期に入る11月〜2月は肥料を完全にストップします)。水やりと一緒に与えるので与えすぎると根腐れします。鉢が乾いてから与えてください。
根詰まりの場合のリカバリー手順(植え替え)
葉は元に戻るか: 既存の葉の色が劇的に濃くなることは少ないですが、新しく展開する葉が本来の濃い緑と大きなサイズに戻ります。
リカバリー手順は以下となります。
植え替えの適期は5月〜9月(梅雨時期がベスト)です。冬場は根が動かないため、鉢を緩める程度にとどめ、本格的な植え替えは春まで待ちます。
鉢から株を抜き、底でガチガチに固まった根鉢を軽く手でほぐします。黒ずんで傷んだ古い根があれば清潔なハサミでカットし、元の鉢より一回り(直径3〜5cm程度)大きい鉢に、水はけの良い観葉植物用培養土を使って植え付けます。
鉢底から流れ出る水が透明になるまでたっぷり水を与え、直射日光と風の当たらない明るい日陰で1〜2週間ほど休ませます(この期間は肥料を与えず、水やりのみで管理します)。
植え替えについては以下の記事でも扱っているので、鉢の大きさを変えたくない場合などに関してはそちらをご覧ください。

まとめ
今回はモンステラの葉の色が薄いというときの原因や対策を解説しました。
葉の色が薄いというのはなんらかの異常のサインの場合も多いので、日々観察して薄くなっていないか確認しましょう。
